情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

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アメリカに嘘をついてくれと懇願した防衛庁〜普天間代替基地へのオスプレー配備に関する連絡文書

2010-04-24 16:29:45 | 有事法制関連
 政府というものは、説明義務を果たさせるようプレッシャーを与え続けないと嘘をつくものであることが理解できない人のために、普天間代替基地へのオスプレー(垂直離着陸型飛行機。回転翼を垂直方向から進行方向に向きをかえることができる)の配備について、防衛庁が現実に配備されることを知りつつ、アメリカ軍幹部に嘘をついてくれと頼んだことが明確に分かる文書を紹介しよう。

(※少なくとも当時、オスプレーは危険な飛行物体という認識だった)(http://www.metacafe.com/watch/391779/cv_22_crash/)


 この文書は、沖縄返還密約でも活躍した我部教授が発掘したものだ。琉球大学のウェブサイトで公開されている。

【東アジア多国間安全保障枠組創出のための研究―米軍プレゼンスの態様―( 資料:「SACO Process, October 1996」,「SSACO Process, November 1996」】http://ir.lib.u-ryukyu.ac.jp/bitstream/123456789/6967/19/gabe2_09.pdf

 69/79に「GOJ INPUT TO RELOCATION OF MCAS FUTENMA」(普天間飛行場の移転に関する日本政府の考え)という連絡文書(1996年11月27日付)がある。

 これは、防衛庁のタカミザワ氏から在日本軍J3に交付されたものだ。

 71/79には、タカミザワ氏の報告書の一部だが、2(1)bに次のような記載がある。

Tae SBF will absorb most of the helicopter operational functions of Futenma Air Station and support basing helicopters currently being deployed at Futenma Air Station, a part of which is planned to be replaced by MV-22 (Osprey) tilt-rotor aircraft units around the year of 2003.

【海上施設は普天間飛行場のヘリコプター運用機能のほとんどを吸収し、普天間所属のヘリコプターを駐機、収容する。なお、ヘリコプターの一部は2003年ごろにMV−22オスプレーに交代される予定である】

 つまり、防衛庁のタカミザワ氏はこの時点で、オスプレー配備が2003年頃から始まることを確定的に知っていたわけである。

 さて、73/79は「Q&As for DFAB's explanation to the OPG and the local communities(HV-22 related issues)」(那覇防衛施設局から沖縄県及び地元への説明のためのQ&A(MV−22関連))というものである。つまり、オスプレーについての想定問答集だ。

 見れば分かるように、質問しかない。このような質問があるから、米軍にその答えを作ってほしいということだ。質問の中心は、オスプレーは沖縄に来るのか?ということだ。住民の関心は結局はそこにあるわけだ。

問8に「What is the USMC's plan to deploy MV-22s to Okinawa? What is the time-line? 」(海兵隊のオスプレー沖縄配備計画はどのようなものか?スケジュールはどうなっているのか?)と明確に書かれている。

 それに対する回答は、本来、「2003年頃から段階的に配備する予定」というものでしかないはずだ。

 ところが、この質問の最後に日本側の希望が書かれている。


N.B. Preferable answer for the JDA would be alog the following lines:

The SBF is a base to operate approximately 60 heicoptars. Considerable acreage is required to acomodata the relevant facilities. In addition to that, although there is no plan to deploy fixed-wing aircraft permanently, the SBF as a military facility, needs to support oparations of short-field capable fixed-wing aircraft (C-12s). These factors require the size described above. This is the presondition of the SBF. but, within such a condition, it is considered to be able to accomodate possible replacement of excisting helicopters by MV-22s in future, which is not fixed-wing aircraft. The SBF is asained as a relocation site of the helicopters currently deployed in MCA5 Futenma. From this perspectives, the SBF is a heliport.

【注意:防衛庁としては、回答は以下の内容に沿ったものが望ましい

 海上施設は約60機のヘリコプターを運用するための基地である。施設面積は、関連施設を収容できるだけの大きさが必要となる。また、固定翼機を半永久的に配備する計画はないが、短距離固定翼機(C−12)の運用が可能でなければならない。海上施設の規模はこれらの諸要因を考えて決定されたものである。海上施設の前提条件は以上であるが、将来MV−22(固定機ではない)が後継機となった場合でも、同じ条件下でも対応可能であるとされている。海上施設は現在普天間飛行場で配備されているヘリコプターの移転先として考えられたものなので、海上施設はあくまでもヘリポートである。】

 つまり、防衛庁は、その時点では2003年に配備される予定だったオスプレーの配備を明確に回答せず、「将来」「後継機となった場合」とごまかすように米側に懇願したのだ。


 この文書に先立ち、米海軍大尉が作成した1996年11月26日付のメモがある。57/79がそれだ。その1のCに以下のようにある。

 The stationing of V-22 Osprey has not yet been announced by GOJ.USFJ desires a release of this information sooner.

【日本政府はまだV−22オスプレーの駐機のことを発表していない。在日米軍は早急に公表されることを望む】
 

在日米軍が事実を明らかにしたいと考えているのに対し、日本(自民党)政府はアメリカの基地移転をうまくいかせるために市民に分かっていることを明らかにしないで、嘘をつこうとしていたことは明白だ。

 政府(ここでいう政府は一般的な政府。自民党政権に限定されない)は、素人にも分かるように説明させないと、こうして騙そうとするわけです。先に述べたQ&Aにおける日本側の回答希望なんて、いかに巧妙に住民に嘘をつくかってことの示唆でしょう。

 アメリカ側が嘘をつきたくないといっているのは、アメリカは情報公開によってこのような文書が公開されるという認識の下で、市民への情報公開のプレッシャーのもとで業務をしているからだ。現にこうして公開されている。将来情報が公開されるからこそ、外交上、本当に必要なこと以外、市民に伏せたまま進めることはできないわけだ。民主主義がそれだけ成熟しているわけだ。

 結局、オスプレー配備については、沖縄市民については、明確な説明はされることなく、ずるずると先延ばしされてきた。米側は、「日本側からの懇願文書があるから明確には発表しなかった」という言い訳ができるので、それでよしとしたのだろう。

 日本の(自民党)政府の対応がいかに市民不在のものであるかは、こういうところからも、はっきりわかる。そういう(自民党)政府が押し付けてきた辺野古移転案に沖縄市民が9割も反対するのは当然だ。

 実はこの文書の存在は沖縄では知られている。それは現地の新聞・テレビが報道したからだ。(翻訳は、この文書を紹介してある「辺野古・環境アセス準備書への意見・資料集PART2」から引用しました。発行された沖縄ジュゴン環境アセスメント監視団の方に感謝します)

 
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