共同通信によると,【終盤国会の焦点となる教育基本法改正案の趣旨説明と質疑が16日午後の衆院本会議で行われ、審議入りした。小泉純一郎首相は「我が国と郷土を愛する態度」とした「愛国心」の表現について「教育上の目標として規定しており、児童や生徒の内心に立ち入って強制するのではない」と述べ、教育現場で強制する考えのないことを強調した。】という。この答弁てば,国旗国歌法制定の時に,児童・生徒に君が代斉唱を強制するものではない…などと答弁したときとまったく変わらないのではないか?
愛国心が評価されると,通知票の愛国心欄に,あなたはB級国民ですよ,いやいや,C級ですよって,明記される。現に福岡ではそういうことが起きてしまった。弁護士会は次のような警告書(ここ←)を出している。教員の側だって,どうやって愛国心があるかどうかを評価するのだろうか?外国人の子どもが「私の祖父は日本の軍隊に殺されたから日本を愛することはいまはまだ出来ない」と言った場合,C評価をつけるのか…
【貴殿が学校農を務める福岡市立T小学校においては、2002〔平成14)年度における6年生の通信表の社会の評価項目の中に、「我が国の歴史と伝統を大切にし国を愛する心情を持つとともに平和を願う世界の中の日本人としての自覚をもとうとする」という記載があり、かつ、同校の学校長および担任教諭は、その所属する児童1人1人に対して、同項目につき、AからCの評価を行い、それを明記した通信表を児童各自に渡しました。
しかしながら、「国を愛する心情」「日本人としての自覚」といったものは個人の思想・良心に関わるものであり、こうしたものを児童の学習到達度を評価する通信表に規定することは、公教育の現場において特定の思想・良心を児童に強制する結果をもたらすおそれがあるものであり、在日外国人らの人権を侵害するおそれが高いと言わざるを得ません。
したがいまして、貴殿におかれましては、本件通信表の問題となっている評価項目を削除し改めるよう警告をいたします。】
こういう評価が全国でなされる…。
もうひとつ,問題なのは,上記報道によると,【「愛国心」を指導する教員についても首相は「法令に基づき職務上の責務として指導を行うもので思想・良心の自由の侵害になるとは考えていない」と指摘した。】といった点だ。これは,君が代斉唱時に起立を拒否した教員を処分することが可能という理屈と同じだ。
つまり,国を愛するようにこのように指導しなさいという指導要領を決め,その指導の仕方に従わないと処分をするということを,首相が明言したことになる。これは大変なことです。現政権にとって,都合のよい愛国心教育を教員を通じて生徒に教えることが出来るシステムができるわけです。極端な話,国を愛するということは,兵隊や警察になって,国に貢献することです…という指導をするように指示された場合,教員はこれを拒むことができない…。
本気か,小泉!!
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愛国心が評価されると,通知票の愛国心欄に,あなたはB級国民ですよ,いやいや,C級ですよって,明記される。現に福岡ではそういうことが起きてしまった。弁護士会は次のような警告書(ここ←)を出している。教員の側だって,どうやって愛国心があるかどうかを評価するのだろうか?外国人の子どもが「私の祖父は日本の軍隊に殺されたから日本を愛することはいまはまだ出来ない」と言った場合,C評価をつけるのか…
【貴殿が学校農を務める福岡市立T小学校においては、2002〔平成14)年度における6年生の通信表の社会の評価項目の中に、「我が国の歴史と伝統を大切にし国を愛する心情を持つとともに平和を願う世界の中の日本人としての自覚をもとうとする」という記載があり、かつ、同校の学校長および担任教諭は、その所属する児童1人1人に対して、同項目につき、AからCの評価を行い、それを明記した通信表を児童各自に渡しました。
しかしながら、「国を愛する心情」「日本人としての自覚」といったものは個人の思想・良心に関わるものであり、こうしたものを児童の学習到達度を評価する通信表に規定することは、公教育の現場において特定の思想・良心を児童に強制する結果をもたらすおそれがあるものであり、在日外国人らの人権を侵害するおそれが高いと言わざるを得ません。
したがいまして、貴殿におかれましては、本件通信表の問題となっている評価項目を削除し改めるよう警告をいたします。】
こういう評価が全国でなされる…。
もうひとつ,問題なのは,上記報道によると,【「愛国心」を指導する教員についても首相は「法令に基づき職務上の責務として指導を行うもので思想・良心の自由の侵害になるとは考えていない」と指摘した。】といった点だ。これは,君が代斉唱時に起立を拒否した教員を処分することが可能という理屈と同じだ。
つまり,国を愛するようにこのように指導しなさいという指導要領を決め,その指導の仕方に従わないと処分をするということを,首相が明言したことになる。これは大変なことです。現政権にとって,都合のよい愛国心教育を教員を通じて生徒に教えることが出来るシステムができるわけです。極端な話,国を愛するということは,兵隊や警察になって,国に貢献することです…という指導をするように指示された場合,教員はこれを拒むことができない…。
本気か,小泉!!
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たとえば対象が身近な自然だとして、自然災害で家族を失った子が「自然なんか嫌いだ」という作文を書いたとしたら?
たとえば対象が親だとして、親に虐待された子どもは?
など。