情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

「いまこそ市民革命を」~原寿雄さん、出版記念パーティーで

2009-04-05 15:20:55 | メディア(知るための手段のあり方)
 共同通信元編集局長・編集主幹の原寿雄さんが「ジャーナリズムの可能性」 (岩波新書) を出版したのを受けて、出版記念パーティーやシンポジウムがいくつも予定されている。私も金曜日に都内で行われたパーティーに参加してきた。原さんは挨拶の中で、フランスのサルコジ大統領が18歳の若者に無料で新聞を配布するというマスメディア支援を打ち出したことについて触れ、スウェーデンでも支援策がとられていることなどを踏まえ、日本でも同じような制度の導入の必要性があるのではないかという趣旨の提言をした。

 もちろん、国から支援を受けることの問題性は指摘しながらの提言であったが、政府の紐付きなることには簡単に同意できるものではない。

 しかし、実際に米国で新聞が続々と廃刊になり、日本でも週刊誌などが廃刊されている状況からすれば、日本でも公的な支援を真剣に検討する時期に来ているのかもしれない。

 そこで、会場で原さんと少しこの件について話してみたところ、原さんは前向きにこの問題をとらえていることが分かった。

 つまり、公的資金は政府による支援ではなく、市民がマスメディアを支えるという意味でなされるべきであり、そういう意味でヨーロッパで市民革命を成し遂げた国でも支援策が採用されている。日本では市民革命がなされていないが、このマスメディア支援について真剣に検討することを通じて、市民が社会のあり方を考え直すことによって市民革命を実現することができるのではないか、ということだった。

 すごく、前向きでしょう。もちろん、簡単に実現する話ではないが、公的支援の問題は、破綻に向かいつつあるマスメディアがその命運をかけて取り組む課題になる以上、マスメディアの側も市民の了解をとるためには、マスメディアの必要性、すなわち、市民のために情報を得て流すという重大な役割について、市民に理解をしてもらわなければならない。それによって、市民革命が現実味を帯びるというわけだ。

 確かに、使うこともできないミサイル防衛システムの大宣伝をするようないまのマスメディアに支援をする気にはならないが、このミサイル防衛システムの本当の能力、これまでの経費と今後の経費、北朝鮮を民主化させることとの費用対効果の比較などなど、知りたいことを伝えてくれるメディアになれば、税金の一部をメディアを維持するために使うことには賛成できる。

 …それにしても大山鳴動してネズミ一匹の感がある北朝鮮「ミサイル」話にマスメディアはどのような決着をつけるつもりなのか…。

 原さんの呼びかけについて関係者がいろんなところで議論をすることから始めるべきだ。時間は残されていない。原さんの趣旨をマスメディア経営者が理解し、日本で市民革命を実現させるよう市民とマスメディアが協力するようになれば、素晴らしい。ジャーナリズムがその可能性を発揮することを期待したい、原さんと話をしていて、そう思い、すこし元気が沸いてきた。


そして、吹き出ようとしてる市民の声~G20金融サミット対抗アクション 4.2デモ AntiG20 demonstration in Japan





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