tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

付加価値率を上げる経営

2013年10月03日 11時39分34秒 | 経営
付加価値率を上げる経営
 $1=100でほぼデフレから脱却した日本経済ですが、輸出より現地生産ということで、企業の海外進出は常態化し、他方で人口減少問題もあり、国内で量的拡大は以前のようにはいかないでしょう。典型は自動車産業です。

 ということで、今後は量的拡大より、質の向上の時代でしょう。これが高付加価値経営を要求するのです。例え、生産量は同じでも、寄り高品質のものを拡充、更に転換してゆけば、売上高はあまり伸びなくても付加価値率が上がり、付加価値は増え、当然GDPも増え、労使への配分は増えます。

 新製品導入の可能性があらゆる場合に重要になるでしょう。
 自動車の場合には、ハイブリッド、電気自動車、燃料電池車、総突防止装置付き、自動運転装置の開発といったアプローチです。

 テレビならば、4K、3D、マホとの接続、双方向機能の拡充・・・。その他白物家電でもいわゆるスマート家電といった活用範囲の広いより便利、より快適、より面白いものなら多少高くても売れる、といった傾向は既にかなりはっきりしているように思います。

 温暖化問題の中で、CO2からプラスチックを作る技術、新たな触媒を使って光合成を人工的に行う技術、などというものも動き始めているようです。人間の知恵には限りがありません。

 これはらすべて人間が資本を使ってやるのです。ですから、ますます重要になるのは、「人材の育成」と技術開発に必要な「資本蓄積」です。そして、労使の理解でこれが順調に進む環境という意味においては、1985年までの日本、そしてこれからの日本は世界のトップに位置していると思います。

 企業の売り上げは、大きく2つの部分に分かれます。1つは、外部から財やサービスを買ってくる部分、売り上げからそれを引いたものが、わが社の労使が創り出した付加価値です。

 ですから、外部購入費用を減らすことも、高付加価値実現の重要な方法です。5S やQC,TQC,TQM,さらにあらゆるカイゼン活動もこれの主役になり得ます。
更には、レアアースが足りなければ、レアアースの使用量10分の1で、同じ磁力を実現するような技術開発も行われています。

 製品(サービス)の質を上げて売り上げを増やし付加価値率を高める方法、外部購入費用を減らして付加価値率を高める方法、この2つが高付加価値経営の基本でしょう。

 以下に Fishbone Chart(特性要因図)で高付加価値化の要因を分析してみたものを掲げます。これはごく一般的なものですから、それぞれの企業や職場で、こうした高付加価値化の方法の検討が要請されるところです。

     

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