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秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

感熱きっぷ

2009-01-04 20:37:59 | 秋田のいろいろ
秋田駅のみどりの窓口できっぷを買う。
窓口の端末には、乗客側を向いた金額表示装置があるが、先月は赤色LEDのデジタル数字だったのが、コンビニのレジのような液晶ディスプレイに変わっていて、機器が更新されたようだった。

以前ネットで見た情報を思い出して、もしやと思ったが、渡されたきっぷを見て確信。
感熱紙できっぷを発行するプリンタに交換されたのだった。


ここで「感熱紙」を説明すると、表面に熱に反応して発色する加工がしてある紙。パソコン登場前は(キヤノン以外の)ワープロの試し印字用紙、現在はレシート・光熱水の検針票・ATM利用明細などで使われている。インクが不要で明瞭な印字が得られるが、熱や光に弱く「保管の際は内側に折りたたんでください」と注記されたレシートもある。

上の画像は秋田市営バスの一部で使われていた整理券。バーコードを印字するのはインク式では不可能だろう。

感熱紙はJRのきっぷにも使われていて、近距離用自動券売機で買うと出てくる、地紋がオレンジ色きっぷとしてはかなり以前から。
一方で、窓口や指定席券売機のきっぷは、緑や水色の地紋に昔のワープロのようにインクリボンで印字してきた。しかし、インクリボンの経費や保守費用の削減のためだろう、最近は窓口も感熱紙のきっぷに切り替わった駅もあり、他県の駅で実際に手にしたことがあった。
それがついに秋田駅にも。来る時が来たかと思った。

近距離用のきっぷは、ほとんどが1回の乗車で回収するから問題はないと思うが、自動改札に最大6か月間通される定期券、長距離の旅行を供にする乗車券・指定席券などを含む窓口のきっぷまで感熱紙にするのはどうなのだろう。磁気情報も一緒に記録されるとはいえ、うっかり熱源の近くに置いたり、強くこすって、券面が読み取れなくなることがないだろうか。
個人的には旅行の記念に手元にきっぷを残す際(本来は使用後は回収が原則だが、最近は申し出れば快くくれることが多い)も退色・変色してしまわないか気がかり。

実際のきっぷを見ると、印字が近距離券売機のように真っ黒でなく、若干紫がかっている。
そういえば、ワープロ時代末期に「長期保存用感熱紙」という製品が出て、その発色に似ているので、保存性はある程度は考慮しているようだ。
  左・従来のインクリボン、右・感熱紙
フォントは同一だが、印刷方式の違いで文字の色合いと太さが違う。
感熱紙の方が文字の線は細いが、明瞭で細かな文字もつぶれにくく見やすい気がした。これはメリットといえそう。

どうでもいいけど、従来のきっぷは下向きにそり返る(中央部が出っ張る)のに、感熱紙きっぷは逆に前向きにそり返るようだ。用紙の巻き取り方(裏表)が逆なのか?

簡易委託駅や旅行代理店は機械が違うので分からないが、他の駅のみどりの窓口も順次更新されていくのだろう。
記念に保存というのは、乗客側の勝手な要望であり、JR側のコストを考えれば感熱紙化は残念だけどやむを得ない。
ただ、早めに買った大事な指定席券、旅行中のきっぷ、領収書やクレジットカード利用明細の保管は、熱や直射日光を避けた方がよさそう。

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