かまくらといえば、雪を固めて中に人が入るもの。本来は秋田県の内陸南部、横手が本場の小正月(2月中旬)行事。(ちなみに、もとは小正月行事の総称のようで、まったく別の形態の“かまくら”行事が行われる場所もある)
最近は「ミニかまくら」が、本場の横手をはじめ各地で見られるようになった。小さくて人が入れないので、中にろうそくを灯し、明かりを眺めるもの。大きいかまくらは“職人”と呼ばれる技術のある人でないと形よく作れないが、ミニかまくらはバケツと移植べらで気軽に作れる。
秋田市の新屋地区では、1月下旬の土曜日にミニかまくらの行事が行われる。お祭りの名前は「あらや大川散歩道雪まつり」だが、覚えづらいので「新屋のかまくら」と勝手に名付けている。
伝統的なものではなく、住宅地の住民の地域交流的なお祭り。今年で7回目で、1月31日に開催された。毎年、事前告知や事後の報道があるので、秋田市民にはそれなりに浸透した行事だと思われる。
JR新屋駅から美術工芸短大(美短)構内に至る1km弱の遊歩道(これを指して「散歩道」としているようだが正式名ではない)にろうそくを灯した手作りのミニかまくらが並ぶのがメインイベントだが、昼のうちからかまくら作りや雪遊びなどのイベントが行われたようだ。昨年までは見たことがなかったポスターが今年は作られ、秋田市役所新屋支所と美短のサイトにもアップされた(美短のサイトでダウンロードさせてもらいました)。
※毎日新聞秋田版によれば「約2300個」のミニかまくらとのこと。
雪がなければかまくらが作れないが、過去、雨や気温上昇でかまくら作りが危ぶまれても、実際に中止になったことはないと記憶している。今年も前日から当日にかけて雨が降って、道路の雪はなくなってしまったが、アメダスデータでは10cmの積雪で、遊歩道にもだいぶ残っており、支障がなかったようだ。夜になると風は冷たいが、雨や雪は止み、比較的天候には恵まれた。
立春直前の時期に開催する理由は分からないが、もう少し早くするか遅くした方が、最近の気候の傾向からすると雪に困らないような気がする。
夜の風景です。
プログラムオート F3.5 1/2 露出-1.7
元は米倉庫への引込み線路だった、桜並木の遊歩道にミニかまくらが並ぶ。
雪を通して見るろうそくの明かりが暖かい。
プログラムオート F3.8 1/3 露出-1.3
積み上げているところも。
シャッター優先 F11 1秒 露出-3.0
高さ30cmほどだが、比較対象がないと本物のかまくらに見える。
以前は開口部がもっと広かったが、狭くしたようだ。しかもペットボトルを切ったものを雪で押さえて、風で火が消えないようにしているようだ。風除けがないかまくらもあるようで、地元の住民何人かが見回って、順次点火していた。やはり秋田は風が強い街。
画質調整しています。
遊歩道途中の町内の集会所が祭りの本部となり、その前で餅つきが行われていた。
左側には大きいかまくらが見える。本格的な形なので横手から職人さんを呼んだのだろうか。
集会所前には人だかりができていたが、それを差し引いても、今年は出足が鈍い気がした。例年なら、熱心に写真撮影する人を見かけたが、今年は僕以外はいない。家族連れや美短の学生と思しき近所の人が大部分で、地域にはすっかり根付いているようで、それはそれでいいのだけど、他地域の市民にはそんなに浸透していないのだろうか。ポスターには美短の駐車場を使っていいことが明記され、公式に車の置き場所ができたから、もっと集まってもいいと思う。
プログラムオート F4 1/2 露出-1.3
遊歩道には街灯があるので、歩くのとかまくらの明かりを楽しむにはちょうどいい明るさだが、写真撮影にはやや暗い場所が多い。
プログラムオート F3.5 1/2 露出-1.7
僕はフラッシュと三脚は使わないで撮るので、水飲み場の石など適当な台にカメラを固定して撮影。
シャッター優先 F16 5秒 露出-0.3
長時間露光もしてみました。
かなり正確なE-520のホワイトバランスだが、さすがにこの風景は苦手なようだったので、上の画像は「晴天」モードで撮影。オートフォーカスは、明るい部分でピント合わせすれば大丈夫なようだった。
僕がほぼ毎年、新屋のかまくらを見に行くのは、たまたま見た第1回(2003年2月8日=この年はやや遅い時期)が素晴らしかったから。美短の建物もライトアップされ、建物とかまくらの2つの明かりが幻想的で不思議な雰囲気をかもし出していた。
この時は、短大で別行事が行われ、職員が出勤していたのと参加者の足下照明の目的も兼ねていたようだった。翌年以降は、短大のライトアップはされず、遊歩道メインになり、ちょっと残念。
今年はポスターに、「まちのあかり、美術・デザインを学ぶ若い学生たちのアイデアとエネルギーが伝わる、雪と光のファンタジーを乞うご期待!」とあり、かまくらと別に何かライトアップ的な催しもあるかもと、久々に期待して行った。
だが、美短の建物内も校舎前の広場も真っ暗。写真を撮るどころか歩くのもおぼつかない。
除雪でできたカーブした通路部分にミニかまくらが並んでいて、ライトアップも街灯もない純粋なかまくらの明かりだけでまた違った美しさはあるけど。
プログラムオート F4 1/1.6 露出-2.0
校舎を背にして撮影。左が旧米倉庫や遊歩道、右奥が秋田大橋の通り(旧国道7号線)の美短入口の交差点。
帰ってから画像の明るさを調整してみると、絵を描いた看板のようなものや雪の祭壇のようなものが写っていた。これが「まちのあかり」だったのだろうか。ともかくあの暗さでは分からない。難しいのかもしれないが、あの美短のライトアップとのコラボレーションをもう1度見てみたい! ミニかまくらは雪があればどこでもできるが、美短はここにしかないのだから。
住民手づくりのお祭りなので、ろうそくの見回りなどご苦労も多いようで、見ごろなのはせいぜい18時から1時間半程度だが、好きなお祭りだ。じっとして撮影したせいか寒かったけど、また来年も行きたい。
最近は「ミニかまくら」が、本場の横手をはじめ各地で見られるようになった。小さくて人が入れないので、中にろうそくを灯し、明かりを眺めるもの。大きいかまくらは“職人”と呼ばれる技術のある人でないと形よく作れないが、ミニかまくらはバケツと移植べらで気軽に作れる。
秋田市の新屋地区では、1月下旬の土曜日にミニかまくらの行事が行われる。お祭りの名前は「あらや大川散歩道雪まつり」だが、覚えづらいので「新屋のかまくら」と勝手に名付けている。
伝統的なものではなく、住宅地の住民の地域交流的なお祭り。今年で7回目で、1月31日に開催された。毎年、事前告知や事後の報道があるので、秋田市民にはそれなりに浸透した行事だと思われる。
JR新屋駅から美術工芸短大(美短)構内に至る1km弱の遊歩道(これを指して「散歩道」としているようだが正式名ではない)にろうそくを灯した手作りのミニかまくらが並ぶのがメインイベントだが、昼のうちからかまくら作りや雪遊びなどのイベントが行われたようだ。昨年までは見たことがなかったポスターが今年は作られ、秋田市役所新屋支所と美短のサイトにもアップされた(美短のサイトでダウンロードさせてもらいました)。
※毎日新聞秋田版によれば「約2300個」のミニかまくらとのこと。
雪がなければかまくらが作れないが、過去、雨や気温上昇でかまくら作りが危ぶまれても、実際に中止になったことはないと記憶している。今年も前日から当日にかけて雨が降って、道路の雪はなくなってしまったが、アメダスデータでは10cmの積雪で、遊歩道にもだいぶ残っており、支障がなかったようだ。夜になると風は冷たいが、雨や雪は止み、比較的天候には恵まれた。
立春直前の時期に開催する理由は分からないが、もう少し早くするか遅くした方が、最近の気候の傾向からすると雪に困らないような気がする。
夜の風景です。
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元は米倉庫への引込み線路だった、桜並木の遊歩道にミニかまくらが並ぶ。
雪を通して見るろうそくの明かりが暖かい。
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積み上げているところも。
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高さ30cmほどだが、比較対象がないと本物のかまくらに見える。
以前は開口部がもっと広かったが、狭くしたようだ。しかもペットボトルを切ったものを雪で押さえて、風で火が消えないようにしているようだ。風除けがないかまくらもあるようで、地元の住民何人かが見回って、順次点火していた。やはり秋田は風が強い街。
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遊歩道途中の町内の集会所が祭りの本部となり、その前で餅つきが行われていた。
左側には大きいかまくらが見える。本格的な形なので横手から職人さんを呼んだのだろうか。
集会所前には人だかりができていたが、それを差し引いても、今年は出足が鈍い気がした。例年なら、熱心に写真撮影する人を見かけたが、今年は僕以外はいない。家族連れや美短の学生と思しき近所の人が大部分で、地域にはすっかり根付いているようで、それはそれでいいのだけど、他地域の市民にはそんなに浸透していないのだろうか。ポスターには美短の駐車場を使っていいことが明記され、公式に車の置き場所ができたから、もっと集まってもいいと思う。
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遊歩道には街灯があるので、歩くのとかまくらの明かりを楽しむにはちょうどいい明るさだが、写真撮影にはやや暗い場所が多い。
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僕はフラッシュと三脚は使わないで撮るので、水飲み場の石など適当な台にカメラを固定して撮影。
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長時間露光もしてみました。
かなり正確なE-520のホワイトバランスだが、さすがにこの風景は苦手なようだったので、上の画像は「晴天」モードで撮影。オートフォーカスは、明るい部分でピント合わせすれば大丈夫なようだった。
僕がほぼ毎年、新屋のかまくらを見に行くのは、たまたま見た第1回(2003年2月8日=この年はやや遅い時期)が素晴らしかったから。美短の建物もライトアップされ、建物とかまくらの2つの明かりが幻想的で不思議な雰囲気をかもし出していた。
この時は、短大で別行事が行われ、職員が出勤していたのと参加者の足下照明の目的も兼ねていたようだった。翌年以降は、短大のライトアップはされず、遊歩道メインになり、ちょっと残念。
今年はポスターに、「まちのあかり、美術・デザインを学ぶ若い学生たちのアイデアとエネルギーが伝わる、雪と光のファンタジーを乞うご期待!」とあり、かまくらと別に何かライトアップ的な催しもあるかもと、久々に期待して行った。
だが、美短の建物内も校舎前の広場も真っ暗。写真を撮るどころか歩くのもおぼつかない。
除雪でできたカーブした通路部分にミニかまくらが並んでいて、ライトアップも街灯もない純粋なかまくらの明かりだけでまた違った美しさはあるけど。
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校舎を背にして撮影。左が旧米倉庫や遊歩道、右奥が秋田大橋の通り(旧国道7号線)の美短入口の交差点。
帰ってから画像の明るさを調整してみると、絵を描いた看板のようなものや雪の祭壇のようなものが写っていた。これが「まちのあかり」だったのだろうか。ともかくあの暗さでは分からない。難しいのかもしれないが、あの美短のライトアップとのコラボレーションをもう1度見てみたい! ミニかまくらは雪があればどこでもできるが、美短はここにしかないのだから。
住民手づくりのお祭りなので、ろうそくの見回りなどご苦労も多いようで、見ごろなのはせいぜい18時から1時間半程度だが、好きなお祭りだ。じっとして撮影したせいか寒かったけど、また来年も行きたい。
せめて足元の照明だけでも点けてもらわないと、暗くて怖かったです。
非日常的な風景に身を置くのは、自分を取り戻す時間でもありますね~。
ゆっくり歩きたいな~♪
ややマイナーで手作り感あふれるお祭りですが、7年間の実績があり、安心して見られます。年に1日だけですが、機会があればご覧ください。