<手取川 てどりがわ>
日本三名山のひとつに数えられる白山周辺では、
日本最古の石のひとつ・オーソコーツァイト
という丸みを帯びた白い玉石が、
麓を流れる手取川の一帯だけでなく、
山頂近くの登山道でも見られるそうです。
通常、河原や海辺で採取された石には、
様々な成分が混在していると聞きますが、
オーソコーツァイトは「石英の粒」のみで構成され、
それ以外の鉱物はほとんど混入していないのだとか。
主に砂漠地帯を源とし、日本のような島国には
存在しない石英の粒が見つかるということは、
白山あたりの地層と東アジアの地層とが、
非常に深いつながりを持つ証拠とも言えます。
もしかすると、白石崇拝の伝統を受け継ぐ
チベットの少数民族・チャン族が、
祭祀などで使用する石英の石と、
手取川や白山の登山道で見られる玉石とは、
同じルーツに属しているのかもしれません。