治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

202X年猿烏賊ジュニアの成長 その6 じじばば孝行

2019-03-15 15:12:48 | 日記



さて、三箱はカリスマカウンセラーが引き受けてくれました。
あとの三箱はどうなるのでしょうか?

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猿烏賊母は猿 烏賊父にカリスマカウンセラーが三箱引き取ってくれることを話した。よかったよかったと喜ぶ二人。さてあと三箱をどうしよう。

二人は相談してこう決める。金曜日猿烏賊父は有休を取ってまず三箱と猿烏賊母を公民館へ送る。猿烏賊母はそこで三箱をカリスマカウンセラーに渡し、親の会から振られた会場警備の仕事につく。猿烏賊父は残り三箱を高速で二時間ほど離れた実家に持っていく。

猿烏賊父の実家は田舎にあり、蔵もある。三箱くらい蔵にしまってくれと言ったらきいてくれるだろう。ついでに実家に泊まってくると猿烏賊父は言う。田舎で二人暮らししている両親のことはやはり気になるのだ。

でもなかなか帰れない。帰れなくなったのは息子の障害が発覚してからだ。両親は昔の人間なので、頭のいい孫がなぜ障害者になったのかわからない。なぜ「特殊学級みたいなところ」で学ばなければならないのかわからない。

そしてその特殊学級みたいなところでさえ不登校気味なのに、なぜ母親がそれを認めているのかわからない。子どもが学校に行きたくないと言っても、なんとか行かせるのが親の役目だろう。

祖父母にとって孫は孫。だからごく自然に接してしまう。偏食すると叱るし、じいさんの部屋に無断で入ると怒る。

その度に猿烏賊母は祖父母を睨む。この子は障害があるんです。叱ると二次障害がどうのこうの自己肯定感がどうのこうの。祖父母にはわけがわからない。しつけ不足ではないか、と素直に言ってしまう。


すると猿烏賊母はキレてスマホを持って納戸に行き、ツイッターに、いかにじじばばに障害理解がないか書き込み、沢山のいいねをもらう。帰省のたびにそれが繰り返された。

それが続いてから、息子を連れて帰省することを諦めた猿烏賊父であった。勢い実家が遠くなってしまう。でも老いていく両親が二人暮らししていることは気になっていた。この機会に一泊してこよう。

金曜日、猿烏賊父は公民館に猿烏賊母と三箱を送り、実家にドライブする。祖父母は父の来るのを楽しみに待っていた。箱を運び込むと中が見たいという。トートバッグを見せると洒落てるねえという。

こんな立派な絵を描けるんだ。やはり障害なんかないのではないか。頭のいい子なんだし。あんただって昔は聞き分けがなかったし兄さんは勉強できたけど友だちはできなかった。学校の先生に注意されたこともあったよ。でも二人とも今では立派に働き家族もできたではないか。

このバッグはご近所に配りたいねえ、と祖母は言う。ぜひ配ってくれという猿烏賊父。祖父はいそいそと、囲碁会館に二十ほどトートバッグを持って行った。見てくれこれ。孫の絵がカバンになったんだ。いや、こりゃ大したもんだ。もらってくれて褒めてくれる囲碁の会仲間であった。

こうして哀愁のトートバッグは、思わぬじじばば孝行をした。あの子は大丈夫だ。親子で酒を酌み交わしながら、実家の夜は平和にふけていった。

さて公民館の方はどうなっただろうか?

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禍転じて福。祖父母はトートバッグを喜んでくれたようですね!



最初に読むべき本

2019-03-15 12:02:32 | 日記
「NEURO 神経発達障害という突破口」にブログを書いてくださった方たちが何人かいらっしゃいますが、順次ご紹介していきます。
今回は大久保さん@てらっこ塾です。
大久保さんは3月3日の講演にも来てくださいました。

これまで様々な人が様々な本をきっかけに花風社の愛読者になりました。
赤本からの人。
発達障害は治りますか? からの人。
黄色本からの人。
発達障害、治るが勝ち! からの人。
あるいは愛着障害は治りますか? からの人。
私がそのときそのときの問題意識に応じて本を作ってきた当然の帰結なんですけど、皆さんが入ってくるルートもそれぞれです。それぞれ、どの問題に関心があるかは違いますからね。
そして「治るらしい」ということを知り、どんどん読んでくださる。

そして愛読者の大久保さんは、今後はこのNEUROをまずオススメしようと思ったと言うこと。
そうですね。
NEUROは最初の本にふさわしいかもしれません。

なぜ「一生治りません」と言われても信じなくてよいか。
それを「世界的診断基準」から説明している。

その上「治るためには何が大切か」もNEUROの5文字で説明している。

たしかに大久保さんのおっしゃる通り、最初に読むには良い本ですね。

そろそろ一般書店でも買えます。

新刊「NEURO 神経発達障害という突破口」


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高タンパク・高糖質の旅

2019-03-15 10:53:58 | 日記



2泊3日で北海道に行ってきました。
定山渓温泉に2泊、帰りに札幌にちらっと寄りました。
北海道行ったら思いきり食べてしまうことはわかっていたので開き直っていきました。

定山渓温泉は名湯だなあと思いました。
雪の舞う中で入る露天風呂も、北国のきりりとした空気の中青い空のもとで入る露天風呂も気持ちよかったです。
札幌では筋トレもしたのですが、体調よかったですね。

でもまあ食い過ぎです。
朝ご飯はコントロールしやすいので白米抜きましたが、じゃがいもと塩からという北海道ならではのコンボはやはり外せませんでした。
今度気がついたのは、旅館とか食べ物やさんとかで食べたお味噌汁が100%甲殻類系の出汁だったということ。
もちろん北海道といえど一般家庭はそうではないのだと思いますが(外食系は甲殻類のからに不自由しないのでしょう)これも地域リソースだなあと思いました。
南国のねこ母さんから先日鳥刺しをたくさん送っていただいたのを思い出し、空港から北のタンパクセットを送りました。ねこ母さん、北のタンパクセットには蟹の足が何本か入っているようですが殻は捨てずに出汁取ってくださいね。

なんでこの時期に北海道に行ったかというと、うちに花粉症の人がひとりいて植生の違うところに行きたがったからです。
でも今年は本当にくしゅんくしゅんしていない。
藤川先生のブログを読んでいたおかげ。
たった数百円のサプリで、しかもうちの場合それほど高容量盛らずにくしゅんくしゅんしないで済むなんてすごい話です。マスク姿も見てませんね~。

そして発達障害も同じなんですよね。
そんなたいしたもんじゃないんです。あっという間に治るんです。
なんでかっていうと、NEUROだからです。
だから根っこに働きかけると治るんです。
NEUROだから運動と栄養が大事なのは当たり前なのです。

愛甲さんは私より遅れて「二次障害ではなくcomorbidity」の大事さに気づいたようです。
っていうか後から色々気づくと、チックとかそういうのもトラウマ治療で一回で治っちゃう人はこれまでもたくさんいたそうです。
なぜかというと神経発達障害だから。
二次障害ではなくcomorbidityだから。
大発見だと言ってました。
治しているくせに気づくの遅いです。
でももっと遅れている専門家がギョーカイにはごろごろしているんですよね。

私は旅先でNEUROをのいろと読む人にこれからの出版計画を話しました。
まずは「知的障害は治りますか?」を出したい。
それから電子書籍で「嫌われ者脱出大作戦(仮)」を出したい。
私が出すと面白いでしょう?
でも私、私は嫌われ者でいいと思うんです。ただ、ASDの人は嫌われない方がいいな。
でも嫌われたくない、と汲々としていると嫌われると思うんです。
そういうのを気軽に読める感じで出したいと思っています。

あともっと勉強しなきゃいけないけど、二次障害がメイドインジャパンなことはどうにかして発表したいですね。
別に私が書かなくてもいいけど。
そのためにまずはDSMを読み込むのと、逆説的だけどローナウィングに戻るかな。
あのあたりが戦犯かもしれません。
違うかもしれません。
Kindleで原書をポチってみました。

北海道旅行でも高タンパク低糖質は可能だと思います。
高糖質の戦犯はこの人です。
東京で飲むと平凡なビールなのです。
なんで彼の地ではあんなに美味しいのでしょうね。