さて、少しずつ触れていきます新刊『発達障害、治った自慢大会!』のお話。
今日は第三部、たにしさん親子に取材させていただいたときのエピソードです。
ちなみに目次はこんな感じで進行しています。
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第三部 お世話になった社会に恩返しできるように育ってもらいたい それが親の願いです
☆たにしさんのおうちのお話
普通だと思っていたわが子に、折れ線型自閉症の診断がつくまで
療育開始
いい情報を探し、信じた
良い支援と巡り合えたことで発達のヒントがもらえた
花風社との出会いが小学校入学に間に合う
逃走癖が出た理由
困りごとがなくなった状態で小学校に入学
「治った」という表現が一番フィットする
日々の暮らしが発達援助になっている
お勉強にも自発的に取り組む
日常の中で身体アプローチを
親子ライドの夢をかなえる
自然の中での遊びが発達援助の基礎
たにし家流栄養療法
黒歴史もある
自信がみなぎっている
ご本人が生まれ持ったもの
今後の展望
信頼という資質
父としての思い
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かねてよりたにしさんはSNS等でも「息子には納税者になってもらいたい」とおっしゃっています。
その真意とはどういうものか。
たにしさんは発達特性を持つ息子さんが、今まさに社会の力を借りて発達中であることを強く意識されています。
その原資が皆さんから集めた税金であること、それを使っていること、社会はすでに発達障害に理解も支援もしていると強く意識されています。
この点で「社会の理解ガー」の人たちとは一線を画しています。
つまりたにしさんの根底には、アンチにありがちな社会への恨み言ではなく、社会への感謝があります。
そして息子さんに「納税者になってもらいたい」というのは「息子も将来、いくばくかなりとでも人を助ける側に回ってもらいたい」という願いでもあります。
さて、そういうたにしさん親子とのインタビューを終え、愛甲さんと電話で話していたときのこと。
愛甲さんは「たにしジュニアは、もう大丈夫」とおっしゃるので「たにしジュニアはどう大丈夫なのですか?」ときいてみました。
そうすると愛甲さんがまずおっしゃったのは「自信に満ち溢れている」という言葉。私はこれをきいて、なるほど、と思いました。
いつもたにしジュニアを見て受けるさわやかな感じ。それはたしかに「自信に満ち溢れている」という形容がぴったりです。
「たにしさんの息子さんは、人が大好きだし、自分が人に愛されていることも知っている。それにお返しする気持ちもある。だから将来は大丈夫です」という愛甲さんの言葉に大きくうなずく浅見でした。
そして考えてみれば、それって今の発達障碍者支援に感謝し、将来は息子さんにも支える方に回ってもらいたい、とそれを目標に子育てしているお父様そのものです。
こういう資質が親子の間で受け継がれるんだなあ、と思いました。
たにしさんのおうちは、日常生活が丸ごと発達援助になっています。
平日と休日はパターンが違いますが
そのパターンの違いをきちんと踏まえ、日々を乗り越えていけるのは、身体的に崩れないから。
その崩れない身体を支えているのが、普段の栄養や運動です。
そしてそこにお子さんも積極的に参加されています。
このお子さんをかつて地元有名医師が「あらゆる点で他人より劣っている子」と断じたそうです。
「治る」とはどういうことか
浅見がひらめいた瞬間を巻頭漫画でご披露しますが
きっとご納得いただける定義だと思います。
どうぞお楽しみに。