行く末遠ければ

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地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

勝利への執念で首位堅持!大ピンチに屈せず勝ち点3を掴み取る いわてグルージャ盛岡戦

2023-06-18 11:05:58 | カターレ富山
2-1で勝利!
2年ぶりの岩手戦。しかも、昇格失敗の現実を突きつけられたという因縁の地で。
ここであえなく敗れてしまうようなことがあったならば、「上位総崩れで首位キープした前節は、ただのラッキーだった」などと揶揄されるところだったでしょう。
首位にふさわしい格を見せて勝たねばならなかった一戦。
やはり、簡単な試合ではありませんでした。
それでも、勝った。勝ちきってみせた。
大ピンチに晒されながらも、チーム全員が勝利のためにプレー。全力で勝ち点3を追い求めた。その結果としての、価値ある勝利。
前回対戦で、昇格目前の岩手に「勝つべきクラブが勝つ」という格の違いのようなものを見せつけられて敗れたカターレですが。
今節、それを示したのはカターレのほう。
大ピンチにも屈せず、見事にリベンジを成し遂げたのでした。

2021年11月以来のいわぎんスタジアムでの試合は、当時とはホーム側とアウェイ側のゴール裏が入れ替わるかたちとなっていました。
試合に臨むにあたって、選手入場時には全員が揃いのTシャツを着用。先日の大怪我で戦線離脱を余儀なくされてしまったガブを激励するものでした。
出場する選手だけではない。まさしくチーム一丸となって挑むんだ!―――そんな決意とともに、キックオフのときを迎えることに。

ほぼ別チーム体制でリーグ戦と天皇杯とをこなした3連戦を経て。いつも通りの1週間のインターバルから、現在のカターレのベストメンバーで臨むこととなった今節。
選手たちもそれぞれ、この試合の重要度というものをしっかりと共有しながら試合に入っていったようで。
試合開始から、押し気味にすすめていたのはカターレ。
チームの持ち味であるところの前への推進力、ボールに喰らいついていくアグレッシブさを序盤から発揮。主導権を握りました。
ただ、バーに嫌われてゴールならず、などの惜しいシーンを作り出しながらも、得点には至らず。
自分たちのいい時間帯に決めきれないと、いずれしっぺ返しをくらうことになる・・・というのは、あるあるですが。
15分から20分を過ぎるころには、岩手の側も試合状況に対応。徐々にペースを盛り返すこととなっていきました。
現在12位と不本意な順位にいる岩手ではあるものの、だからといって、決して劣ったチームなどではない。その手強さというものを実感しながら、攻防を繰り広げることに。
あくまで、試合の結果が出るのは90分を戦い抜いて試合終了のホイッスルが鳴った時点。
うまくいくこと、いかないことがあっても、それを結果に結びつけることこそが、なによりも肝要でした。
そんななか、岩手は前半のうちにイエローカード2枚。
こういう拮抗した展開では、カードの影響が試合展開を左右することもあり得るーーーそんなことを思いつつ、前半はスコアレス。勝負は後半戦に委ねられることとなりました。

勝負は最初の1点をめぐる重苦しい展開になるのでは?との予想が、裏切られたとでも言えばいいのか。
後半開始早々に試合が動くことに。
51分、駿太、安光らのつなぎから陽次のシュートが決まり、先制!
前半も大詰めの44分にも、バーに当たってゴールならずという惜しいシュートがあった陽次ですが。見事に決めて、今季3ゴール目を挙げることに。
それにしても。過去岩手戦4ゴールという「岩手キラー」の陽次が、またしてもやってくれました。期待はしていたけれど、さすがに驚いたのが本音です。
さらに59分。中央の末木からボールを受けた陽次が前へとボールを送り出すと。それを、走り込んできた吉平が右足で蹴り込み、ゴール!追加点を挙げました。
大きな2点目によって、勝利をぐっと引き寄せることに。
ただ。
よく言われるジンクス・「2-0は危険なスコア」
もちろん、油断があったわけでもなんでもないですが・・・。
68分、FW佐藤 未勇にゴールを決められてしまい、1点を返されることに。
途中交代で入ったのが60分、そこからわずか3分で大きな仕事をしてみせた佐藤。逆転を信じて反転攻勢をかけようという岩手にとっては、勇気の出るゴールであったことは間違いなく。
一方のカターレにしてみれば、その交代出場の佐藤に対して寄せが若干甘くなってしまった、ということがあったのに加えて。シュートが末木の足に当たってコースが変わってしまい、さすがに田川も反応しきれなかったという不運も。なんとも後味の悪い失点の仕方。
ただでさえ勝たねばならない試合にあって、2-0から逆転負けなど論外というなかで。勢いづく岩手に、手を焼かされるカターレという展開が続き。

そんななか、79分。
同点ゴールをねらって攻勢をかける岩手、2点目を狙う佐藤をペナルティエリア内で倒したとして、PKを献上してしまうことに。
しかも倒したのが、既にイエローをもらっていた大山。2枚目で退場、1人少なくなるという。
イエローカードが試合に影響するのでは?という予想が、まさかこんなかたちで現実のものになるとは思いませんでした。
ただでさえ岩手に押し込まれるところを耐えていた展開であったなかで。
PKを決められて同点にされたならば、数的不利の状況のなか、さらに残り10分以上もある・・・まさしく、絶体絶命のピンチを招くこととなってしまいました。
極限の状況で、命運を託された田川。
すると。
キッカー佐藤のシュートを、横っ飛びでブロック!
見事に阻止し、ゴールを死守したのでした。
キッカーが絶対的に優位であるPK。運の要素も多分にはありますが。
それでも。
伊達に、先日の天皇杯・京都戦で選手一巡PKなどという修羅場をくぐってきたわけじゃないと。
年齢も近く仲良くしているチームメイト・ガブの思いも背負っていたという田川。大事な大事な場面で、値千金のビッグセーブで窮地を救ってみせたのでした。
こうなればもう、勝つしかない。
数的不利もなんのその。勝利への執念を燃やし、一丸となったカターレに隙はありませんでした。
5分あったアディショナルタイムも耐えきり、試合終了。
苦しかった試合を制し、アウェイの地で見事に勝ち点3をもぎ取ったのでした。

もちろん、スコアでも内容でも圧倒し、名実ともに完勝できれば言うことはなかったけれど。
それでも。大ピンチにも屈せず、勝ちきったこと。首位に立ったクラブは勝てないなどというありがたくないジンクスを覆し、勝って首位を堅持したこと。
そして・・・前回対戦では昇格するクラブとの差を見せつけられた試合。図らずも今回もまた数的不利に陥りましたが、その逆境を跳ね返して、リベンジを成し遂げたこと。
優勝するクラブは、こんな試合でも勝つんだーーーファン・サポーターに、そう印象付ける勝利であったことかと。
その意義は、とても大きいです。

他会場では上位を争う愛媛や松本が勝利し、差を広げることはなかったけれど。
それでも。1試合を消化して差が変わらないということは、そのぶん逆転されるリスクが減少したということでもあります。
勝てば、負けない。それが単独首位。
勝ちながら強くなるーーーそれを実践していくことが、今節のような試合をしっかりとモノにしていくことこそが、優勝への道なのでしょう。
大きな勝利をモノにして、またひとつ、優勝への手応えを得たカターレ。
シーズンはまだ半分も消化していないけれど、それでも。
優勝への気概、覚悟というものに、早すぎるなんてことは無いでしょう。
それこそ、勝ち続ける限りにおいては、首位は不動なのだから。
だったら、それをやり抜くのみです。
戦いは続きます。
コメント
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