行く末遠ければ

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地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

ここぞ!で勝てず連勝逃す。露呈した勝負弱さ 松本山雅FC戦

2024-04-29 23:53:47 | カターレ富山
1-3で敗戦。
スコアレスからのPK戦を制し、ルヴァンカップ2回戦を突破したカターレにとっては。ここまで達成していないリーグ戦2連勝、そして4月無敗という実績を作って波に乗っていかねばならない重要な試合だったのですが。
先制されながらも追いついたまでは良かったものの。
痛いミスから勝ち越しゴールを奪われると、さらに追加点を決められ。逆転どころか反撃もおぼつかないままに敗れ、波に乗るどころか手痛い躓きとなってしまったのでした。
ここぞ!という試合に限って、落としてしまうーーーカターレが10年もJ3にとどまっている理由のひとつでもあります。その勝負弱さというものが、またしても顔をもたげたかたち。
勝つべき試合で、勝てない。上位追撃どころか、引き離されてしまう始末。
突きつけられた現実は、重いです。

延長、PK戦までもつれた水曜日のルヴァンカップ2回戦から中3日。ターンオーバー編成として、大きくメンバーを入れ替えて臨むこととなりました。
先週末はリーグ戦が無かったなかで、ルヴァンカップからの中3日という、なんというかいびつな日程。
もちろん格上撃破だけに心血を注いでいたわけでもないでしょうが、それでも松本山雅戦に向けての準備期間は、いささか少なかったと見てよいでしょう。
それが、相手と対等な条件ではなく。
他の試合は10日水曜に一斉開催されていた第9節、しかし松本山雅対讃岐の1試合だけが、19日に設定され。それはそれで、17日のルヴァンカップ2回戦・アビスパ福岡との連戦で難儀した、ということはあったのでしょうが。
そこで讃岐に競り勝ち、良い状態で連続ホーム戦として今節・第11節富山戦を迎えることが出来た松本山雅。
さらには、怪我で戦線離脱していた主力FW浅川 隼人が復帰ともなれば、連勝に向けてのモチベーションも高まっていたということなのでしょう。

昨シーズンのリーグ得点王・小松 蓮がJ2に個人昇格、その穴を埋めるべく奈良から強奪?という引き抜きでエースの浅川を獲得した松本山雅。
しかし、シーズン開幕からほどなく負傷離脱、チームも思うように勝てずに停滞。期待に応えられない歯がゆさに、浅川にとっては、もどかしい日々が続いてきたことでしょう。
その鬱憤を晴らすかのように。
試合開始からわずか8分というタイミングで。ファウルからセットプレーの機会を与えたところ、FKをヘッドで合わせられ、いきなり決められてしまい。先制点を許してしまうことになったのでした。
エースの復帰戦として気合の入っていたところに、してやったりの先制ゴール。松本山雅としてみれば、連勝に向けてこれ以上ない滑り出しと言えたかと。
それをやられたカターレとしては、たまったものじゃない。
失点後、リスタート前に、メンバーが集まって円陣を組むシーン。昨シーズンからのルーティンですが。
それを、久しぶりに見た気がしました。
4月はここまで無敗であったなか、失点したのはPKから即試合終了となった岐阜戦だけ。格上のJ2・清水を相手にも失点していなかったからには、今節のこの失点まで、ビハインドから追う展開そのものが無かったことも意味します。当然ながら、連続クリーンシートでの連勝を目論んで乗り込んできたからには。やはり、ショックはありました。
もちろん、失点が直ちに負けにつながってしまう、というわけではなく。
それでなくとも、時間はまだ充分にあるなかでは。いかに追いつき、逆転するか。
カターレの強さを、こういう状況でこそ見せねば!と。

その思いが通じたか。
ターンオーバー編成のなか、スタメンに抜擢された陽次が、やってくれました。
相手陣内でパスカット、良い位置にいてそれを受け取った陽次が、冷静に左足を振り抜き、グラウンダーのシュート。それが見事に決まり。
逆転勝利に向けて、まずは追いつかねば!というなかで。しっかりと前半のうちに追いつくことが出来たことが、はるばる富山から遠征してアウェイ側スタンドを埋めたカターレファン・サポーターを、どれだけ勇気づけたか。
そう、無失点ならなお良かっただろうけれども。失点したからといって負けるわけではない。90分を戦い抜いて、最終的にしょうりしていればそれで良いのであって。
だったら、逆襲の後半、一気に試合をひっくり返すしかあるまいよ!

・・・しかし。
双方にとって重要であった、「次の1点」が、思わぬかたちでもたらされることに。
52分。相手の蹴り出してきたボールを田川がペナルティーエリアの外に出て対処しようとしたところ。ペナルティーアーク付近、もちろんGKと言えど、エリア外では手を使ってキャッチというわけにいかなかったなかで。
胸でトラップ、蹴り出そうとしたところ、猛烈な勢いでチャージをかけてきた浅川に怯み、ボールを掻っ攫われてしまうと。
それを押し込まれてしまい、この日2点目を決められてしまうことに。
およそ、カターレにとっては最悪と言える失点。
前半の8分、後半の7分と、同じような時間帯に失点。しかも、せっかく同点に追いついて、さぁこれからだ!という出端をくじかれるタイミング。
負傷離脱でチームに迷惑をかけた、その借りを返さねば!との意気込みを、プレーに、そしてゴールに結び付けた浅川。松本山雅にとっては、この上なくテンションの上がる、勇気づけられるゴールであったことでしょう。逆に言えば、相手に勢いをつけさせないためにも、誰にも増して警戒・シャットアウトせねばならない選手に、みすみすやられてしまったとも言えます。
そして・・・いわゆる、チョンボとしての失点。失点のなかには相手を褒めるしかないような、止めようのないようなスーパーゴールもあるなかで。防げない失点ではなかった、ミスによるものであることが誰の目にも明らか、という。
さらには、72分。
ロングスローからのこぼれ球を、ペナルティエリア外の遠目から思い切りよく蹴り込まれ、決められてしまい。突き放される3失点目。勝利が遠のく、痛すぎる追加点。

大台越えの10832人が詰めかけた、この日のアルウィン。
そんななか、青く染め上げたアウェイ側スタンドで応援を続けたカターれファン・サポーターでしたが・・・。
言いたくはない、言いたくはないけれど。
この日もまた、審判のあまりに不適切なジャッジにイラつかされ。
先の岐阜戦では、ゴール前の混戦からショウセイの上げた足が高くてラフプレーに相当するとして、得点が取り消されてしまったシーンがありました。
ゴール前でこそなかったものの。他ならぬショウセイに対して、足が頭に当たるほどに高く上げられたラフプレーをくらったというのに、お咎め無しということがありました。
ふざけんなよ!危険なプレーだろうが!
あの時には不可抗力だったのにゴールを取り消され、しかもイエローくらってたのに!なんで、あるいはレッドもという場面でイエローすら出されず、流されるんだよ!と。
ほかにも、明らかに相手のほうがあとから、すなわち蹴られた格好の接触プレーだったというのに、転がって痛がるフリに騙されてるんだよ!とか。
いちばん酷かったのが、ボールの奪い合いのなか、あからさまに胴に手をまわして、それこそ手を使って倒されたシーン。イエロー不可避だったのに出されなかった、それそのものがおかしかったというのに。なんで相手ボールで再開なんだよ!あきれてものが言えんわ!
ただでさえ劣勢に立たされる試合展開のなかで、フラストレーションも爆上がり。
苦虫を嚙み潰したような顔をしていたかと思われます。

ただ。
鬱憤がたまったなによりの要因は・・・カターレが、同点・逆転に向けた覇気を見せられなかったこと。
どうあっても連勝を成し遂げる!という気迫が、プレーに表れていたか?
残念ながら。
悪い意味で、いつも通りのプレーに終始しているようにしか見えませんでした。
復帰戦にかける意気込みを体現し、2得点を奪取した浅川のプレーを見せつけられているだけに、よけいに。
それに勝るとも劣らない気迫をもってして、全力で勝ちに行かねばならなかったろうに。
練習してきたかたちを実戦でも、というそれそのものはいいとしても。
それしか、やっていないというか。
相手からすれば、スカウティングで対策してきたことをやってくるのだから、それにしっかりと対処するだけの話。
遠目でボールつなぎ、サイドチェンジをしてきたところで、ある程度はやらせておけばいい。
サイド攻撃から折り返しのクロス、ってパターンしかないし、きちんと寄せておけばミドルシュートも撃ってこない。ならば、対処は簡単だ、と。
石にかじりついてもゴールを奪い獲る!絶対に勝利を、勝ち点3を持ち帰るんだーーーそんな、強固な意志というものが、プレーから見てとれませんでした。
頑張ってはいたのでしょう。
けれど、頑張っていただけ。
約束事をこなすのに手いっぱいで、勝つことが二の次になってしまってはいなかったか?と。
結局。
せっかく追いついたまでは良かったのに。後半はこれといった見せ場もなく、無得点に終わり。
また、アウェイで勝てなかった。
連勝を目指して臨んだはずが、またも叶わず。
アウェイ勝率0%を、継続してしまったのでした。

勝ち点1差であった松本に追い抜かれるかたちで、順位が12位にまで落ち込み。未だ無敗を継続する首位・大宮との勝ち点差は、実に13まで広がってしまいました。

優勝したくないのか?

試合後、泣きそうな顔で悔しさに表情を歪ませていた田川。つい先日、格上撃破の立役者となり、素敵な笑顔でファン・サポーターに応えていた彼。同一人物とは思えないほどの、あんまりなコントラスト。無情にもほどがあるというか。
田川のミスで流れが変わった、大きく松本山雅側に傾いたことは、事実でしょう。
けれど。
「田川を悪者になんかさせねぇぞ!」
そんな気迫でもって、相手を圧倒して逆転勝利にまで繋げねばならなかかったのではないのか。
いつもどおりをいつもどおりにやっている場合だったか?
またトレーニングして次に頑張ります、じゃないだろう。
次なんて無いんだ。

優勝したくないのか?

田川のあの表情を、知っている。昨季最終戦、試合終了後に無念をこらえきれずに浮かべていた表情だ。
なんで、繰り返しているんだよ。
1点を大事にしていくーーー監督は、得失点差で及ばなかった昨季を受けて、今シーズンこそ優勝するために、そう誓ったのではなかったのか。
それが、出来ていたらこんな試合には、敗戦にはなっていないのではないのかと。
チームの成長を目標にそれなりに頑張っていく、とかいうふわっとした目標を掲げるようなクラブであれば、次こそ頑張ります、でもいいかもしれない。
けれど、カターレは違うはず。
優勝を目指すチームであるはず。
それが、いつもどおりをいつもどおりにやった結果勝てませんでした、ですませて良いのか?次頑張りますでいいのか?連勝出来ませんでした、でいいのか?
いいわけがない。

優勝したくないのか?

次の試合は、すぐにやって来ます。
一足飛びに差を詰めることはできませんが。
まず、勝たねば。優勝をあきらめていないのであれば、それは勝って証明して苦よりほかないのだから。
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