行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

したたかに勝ちきり1回戦突破。プロの矜持を示す 北陸大学戦

2023-05-22 20:50:51 | カターレ富山
2-1で勝利!
多くの時間でボールを支配し、試合を優勢に進めたカターレ。前半に高橋のゴールで先制点を奪うと、後半開始から間もなく鍋田のプロ初ゴールで追加点。
その後失点して1点差とされるも、慌てたり動揺したりすることはなく。自分たちのサッカーを貫き、同点・逆転を許さず。
大学生チームの挑戦を退け、プロの面目躍如。高岡の地に詰めかけたファン・サポーターに勝利を届けたのでした。

ちょうど1年前の天皇杯1回戦以来となる、高岡スポーツコアでの公式戦。
空は晴れ渡って眩しい日差し。ただ、バックスタンドからメインスタンド方向に強風が吹き、試合を通して勢いは衰えず。その影響を考慮しながらプレーせねばなりませんでした。
スタメンは、概ねリーグ戦から大きくは変わらなかったものの。期待していた松岡は、メンバー外。
そのあたりは、考え方ひとつというか。
一定の試合間隔をキープしつつ試合勘を維持するという考え方もあれば、リーグ戦に集中するためにも影響のないところではしっかりと休んでおく、という考え方もあるでしょう。どちらが良いか悪いかではなく。
GK平尾が引き続き出場、福島戦は累積警告で欠場していた坪川が復帰、松岡に代わりマテウスがスタメンに、などあったなかで。
目を惹いたのが、両SB。左に神山、右に鍋田という若い選手たちが起用されました。新卒ルーキー・鍋田にとっては県選手権決勝・富山新庄クラブ戦に続いて2試合目となる公式戦出場。延長まで含めた120分フル出場の経験を糧に、この試合でもしっかりと頑張ってほしい、と。

試合のほうは、守る北陸大学をカターレがいかに崩して得点につなげるか?という展開で進行することに。
実力的に差がある相手に対しては、しっかりと守備を固めつつ反撃の糸口をつかむというのは定石ですが。
2年前、FC北陸として対戦したときには、もう少し自分たちから仕掛けるアグレッシブな姿勢を見せていたような気がしていただけに、少々意外な気もしました。
そのあたりは考え方、戦術というものなので、良いか悪いかではないのですが。
そんななかで、自分たちのペースで試合を動かし、得点への道筋をつけるべくプレーを続けたカターレ選手たち。
攻守の切り替えスピードを上げること、積極的にボールに絡んでいってマイボールとすること、などなど、普段のリーグ戦でも気をつけている点について、この天皇杯でも変わらず注意を払いつつプレーすることに。
実際、ほぼ相手陣内でプレーを続けた前半。
プレーの質において、プロであるカターレの側が上回っていたことは、あるでしょう。
それでも。
引いて守備を固める相手に対し、自分たちで仕掛けて状況を打破、得点につなげねばならないというシチュエーションは、この先のリーグ戦においても、必ずあること。
それだけに。いかに状況を好転させて得点につなげるかは、相手云々ではなく、他ならぬ自分たちの問題として真摯に取り組まねばなりませんでした。

そんななか、34分。
ゴール前の混戦から押し込むようなかたちで、高橋がゴール!欲しかった先制点を奪うことに成功。
あるいはオウンゴールか?というふうにも見えましたが、それでも。
ここまでリーグ戦でチーム最多6ゴールを挙げている高橋が、勝つことを宿命づけられた天皇杯の舞台でも、しっかりと結果を残したということ。
これまでのリーグ戦での積み重ねが活きたゴール。それは、今後も続いていくJ3の戦いでも活かされていく。経験値をアップさせた、そんなゴールであったかと。

北陸大学側としては、前半をなんとか無失点でしのぎつつ後半勝負、というプランを描いていたことかと。だからこその、引いてカウンターという戦術であり。そんななか、してやられた先制ゴール。
とはいうものの、0-1ならば想定内、むしろ1点だけならば上等という類のものであったかと。その1失点で大崩れすることはありませんでした。
迎えた後半、カターレ側のキックオフでしたが、その直後から。
やはり、と言うべきか。北陸大学のプレーの強度が上がった、ギアが入ったような印象を受けました。
まずは早い段階で同点、選手交代などを踏まえつつ、逆転をめざしていこうと。

それでも。次の1点は、カターレにもたらされることに。
相手がプレー強度を高めるなか、後半開始から4分という早い段階で。
前線の安藤らがなだれ込んで波状攻撃をかけた流れから、上がっていた鍋田が果敢にシュート。グラウンダーのボールがゴールに吸い込まれ、ネットを揺らしました。
鍋田にとって、プロ初ゴール。公式戦出場2試合目にして、確かな実績を残すことが出来たのでした。
2年前の松岡がそうであったように。天皇杯でプロ初ゴールを挙げ、そこからチームの信頼度を深めていき、やがてカターレに欠かせない選手へと成長していったという。
地元富山出身の鍋田もまた、このゴールをきっかけに飛躍、カターレの顔と言えるだけの選手へと成長していってほしいです。

ただ、2点差とされても食い下がってきた北陸大学。焦って自滅ということもなく、自分たちにやれるだけのことをやるんだ!という姿勢にブレはありませんでした。
そんななか、67分。
FKから頭で合わせられて失点、1点差に詰め寄られてしまうことに。
1点差では、セーフティーリードとは言えない。また紛れがあれば、追いつかれてしまうこともありえる、そんななかで。
それでも、慌てなかったカターレ。
マテウスに代わって途中出場のシルバ。負傷でしばらく離脱していたものの、戻ってきました。さすがにまだ本調子ではないかもしれませんが、それでも。リーグ戦4試合連続得点など、その力は確かなものであるだけに。そのシルバの帰還は、応援するファン・サポーターを勇気づけました。
そして、1点差に詰め寄られて守備が瓦解しては元も子もなかったでしょうが、そうはなりませんでした。
最終ラインを統率する今瀬が、その持ち味を存分に発揮。高い集中力をもってしっかりとプレーし、相手に好きにプレーさせませんでした。
突き放す追加点を奪えないままに時間が過ぎるという、良くは無い状況が続いていた中にあっても。それでも焦る必要はないと思わせたのも、ひとえにそんな守備があったからこそと言えたでしょう。

突き放す追加点を挙げられたらなお良かったけれど、なかなかうまくいかず。
それでも。
集中力をキープしたまましっかりとプレーを続け、勝ちきったこと。リーグ戦にも続いていくであろう手応えを得たこと。それがなによりも大きいです。
特に、初ゴールを挙げた鍋田。
たしかな実績を積み上げられたこと。果敢にシュートを放ち、それが得点に、勝利につながったという手応え。それらは、きっとこの先のリーグ戦にも生かされていくはずです。

この天皇杯1回戦の結果・・・J3クラブ同士の戦いで敗れた鹿児島はさておくとして。八戸、沼津、奈良、鳥取の各クラブが敗れ、1回戦敗退となりトーナメントから姿を消すこととなったのでした。
カターレとて、決して他人事ではなかったなかで。
強かに勝ちきり、1回戦突破。次戦へとつながることとなりました。
それも、ここまで粘り強く戦い、結果に結び付けてきた今シーズンここまでの経験があってのこと。それが、この1回戦でもしっかりと活かされた。それ故の勝利とも言える、その価値の大きさ。

トーナメント2回戦で対戦するのは、J1の京都。6月7日、京都府・たけびしスタジアムでの試合となりますが。
まずは、次節のアウェイ岐阜戦に向けて。
チームの積み重ねてきた経験が結果につながるという、その実感を糧に。
この勝利で得た経験もまた加味するかたちで、次なる勝利へと繋げていかねば。

コメント
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