スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

かきつばた記念&複数の刺激

2010-05-03 18:53:42 | 地方競馬
 ゴールデンウィークは交流重賞が連続開催。今日は名古屋でかきつばた記念(動画)でした。
 好発からスマートファルコンの逃げ。内にサンキンスピーチで外にミリオンディスク。その後ろにスーニという隊列。最初の600mは36秒6で,これはスローに近いくらいのミドルペース。
 向正面でサンキンスピーチが後退すると前の3頭が後ろを大きく引き離しての争いに。直線入口あたりでミリオンディスクが脱落。外を回ったスーニが追いましたが,楽に逃げていたスマートファルコンが並ばれることなく逃げ切って優勝。スーニが2着でやや水は開けられたもののミリオンディスクが3着を確保。
 優勝したスマートファルコンは昨年8月のブリーダーズゴールドカップ以来となる重賞9勝目。間隔を開けて立て直していたようで,立ち直ってきたならこれくらいは走っても当然。またこうした路線で使ってくるなら快進撃がみられるかもしれません。このレースは昨年も制していて連覇となります。父はゴールドアリュール
 騎乗した岩田康誠[やすなり]騎手,管理している小崎憲調教師ともにこのレース連覇の2勝目となりました。

 人間の精神のうちに生じる自分自身の身体の排尿という運動を我慢することを肯定する思惟の様態に対して,尿意そのものが原因の一部であるということは,要するに尿意は排尿を我慢することを肯定する意志作用の部分的原因であるということを意味すると考えていいでしょう。
 第二部定理一八というのは,表象の種類のうち,想起というのがどのようにして人間の精神のうちに生じるのかということを示した定理です。ところでこの定理によく注意すれば,スピノザが,人間の身体が,複数の外部の物体から同時に刺激を受けるということを認めているということが明らかです。また,このことは,ここでは詳しい説明は省略しますが第二部定理一四からも導けるだろうと僕は思います。
 排尿を我慢する意志の秩序というのは,おそらくこの人間の身体の特徴から導き出せます。すなわち,尿意というのは,自分の身体のある状態に関する知覚ですが,人間がこれを知覚する場合には,必ずしもそれだけを知覚するわけではなくて,同時にほかの事柄も知覚します。いい換えれば,排尿という運動をなすのには適さない状況であるということを同時に知覚するような場合もあるのです。というか,僕たちは多くの場合は尿意を感じた後にトイレに行くでしょうから,経験的にはほとんどの場合がそうであるといっても過言ではないのかもしれません。
 我慢する意志は,これら複数の刺激状態の表象像として人間の精神のうちに生じます。確かに尿意が現在しなければ我慢する意志は生じないでしょうが,例示した排尿という運動をなすに相応しくないような状況という知覚に関しても,これは我慢する意志の絶対必要条件であるわけです。このことからも,尿意そのものと排尿を我慢する意志というのは,同じ人間の精神のうちに,異なる秩序によって発生する別の思惟の様態であるということは明らかだといえると思います。したがって,我慢する意志が発生するからといって,尿意のうちに排尿という運動を自分の身体に対して肯定する意志作用が含まれているということを,少なくともそれだけの理由では否定できないと思います。
コメント
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