老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

言葉の語源など その(43) ~「おいそれと」~

2020年08月02日 20時58分56秒 | 面白い言葉や語源など
 WEBLIO辞書によれば、「おいそれと」については、“簡単に。すぐに。人の求めに安直に応じるさま。”とあり、<下に否定的表現を伴う>とあります。

 確かに、肯定的な使い方をされることはなく、「おいそれと応じられない」とか「おいそれと答えられない」というような使い方をします。

 それにしても、この語源はどこから来たのでしょうか?

 「日本語150の秘密」(沢辺有司)に拠れば、「おい」は人に呼び掛ける時の「おい」で、「それ」は「あれ・それ・これ」という代名詞の「それ」ではなくて、感動詞で「それ行け!」などの「それ」だとされています。

 即ち、「おい」と呼ばれて、直ぐに「それ」と応じて簡単に物事を引き受ける様を、「おいそれと」と読んだようです。

 これに関係して、江戸時代には「おいそれもの」とか「おいそれおとめ」という言葉もあったようです。
前者は、“軽はずみな人”を、後者は“軽はずみな娘”を意味する様です。

 現在では殆ど聞かなくなった言葉ですが、永田町界隈には「おいそれもの」と呼ばれる人種が跋扈している様なので、この仲間にはならないようにしましょう・・・(まさ)