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レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

博徒仁義 盃

2024-04-15 20:08:03 | 邦画
日本映画専門チャンネルで“氷室蓮司公開記念”番組を見てる中で
この作品の予告があって敢えて 12日に拾わせてもらった作品
というのもこの作品VHSでは一応パッケージ化されたものの
東映さんではDVDとしては未パッケージ作品で、こう言った機会を逃すと配信してないわたしには永遠に見られない作品となってしまうわけでして・・・
 
一応調べたら1970年8月28日〜9月9日東映系劇場公開作品で、「(秘)セックス恐怖症」が併映ということでメインプログラム作品だったのね
菅原文太さんの主演映画で正調東映着流し任侠路線作品して
いわゆる主人公が一家のために務所に入ってる間に、兄弟分だった男が一家のシマを狙っている叔父貴におタメごかしに二代目に祭り上げられて
務所帰りの主人公との対立軸を作り一家とシマをのっとろうっていう
いつものパターン化された任侠映画の枠から外れてない作品
 
こう言った代わり映えしないプロットでも当時の観客は毎週劇場に足を運んでいたんでしょうね
文太兄さんもようやっと東映で日の目を見て一本立ちしてお客さんを呼べる存在感を示し始めた時代のこう言った作品に大量出演を果たして芸を磨いていき
深作さんとの「仁義なき戦い」で名優の地位を得る過程での一本
 
プロット的には代わり映えはしないものの助演の若富さんがなんとクリカラモンモンを背負った牧師さんの役所で
最後の道行でのお供
そして道行同道の台詞が十字架に向かって“逆縁ながら盃を返させさせてもらいます”の若富さんに対して、文太さんは“地獄の道案内させていもらいます”
そうですよね道行シーンでは文太さんの歌う主題歌が流れますが
佐伯清さんとしてはこの映画では道行シーンが一つの見せ場となってる「昭和残侠伝」とは違いますからねぇ
見てるこっちの気分高揚にはならないのね
 
遠藤辰夫さんの憎たらしい演技に比してアラカンさんにどこか精彩が感じられなかったのは気のせいだったのか演技だったのか
っていうか男優陣も女優陣もそれなりにバリュー感のある役者さんが出てるのに
どこかB級感の拭えない作品であったかなぁ
 
1970年製作、日本映画、東映作品
佐伯清監督作品
出演:菅原文太、待田京介、伊吹吾郎、工藤明子、武原英子、時美沙、遠藤辰雄、楠本健二、沢淑子、南風夕子、沼田曜一、関山耕司、潮健児、阿波地大輔、嵐寛寿郎、若山富三郎
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私がやりました

2024-04-15 05:05:58 | 洋画
1930年代ようやっと女性が様々な権利を獲得し始めた時代。女性の社会進出が認知され始めた時代を背景にして
っても旧態以前の男社会であるフランスの映画界で
有名プロデューサーが射殺されるという殺人事件が発生する
新人女優が大物プロデューサーのが家から怒りを込めた足取りで出てきて部屋をシェアしてる女新人弁護士の元に帰ってきて全てをぶちまける
そう最近のハリウッドでも問題になったMe Too問題が起き、役と引き換えに押し倒されたのを押し返して帰ってきたというものの
 
なんとプロデューサーの射殺死体が発見されて件の女優さんが犯人に
これを機会と捉えて性的被害からの正当防衛ということで女性弁護士が法廷で華麗に口八丁で陪審員を手玉にとって無罪を勝ち取る
 
そこから女優はとんとん拍子に映画界で仕事を得、弁護士にも依頼殺到
自分は殺していないけどもこう言った機会を逃さずに
女としての魅力を華麗に、最大に発揮し、さらに知的に、女だけの持つ能力を駆使して
貧困から金持ちに成り上がっていく姿を小気味よくそして少しコミカルに、前半は描いて行きます。それが映画的にプロットとしてもすごく気持ちいい。

しかしそんな名声と金銭的に恵まれて行く中で後半はかつての名女優が登場してきて
殺人事件の犯人は私でお前らの得た金は全てわたしのものだから返せと登場してくるものの
それに対する2人の女性の窮地に置かれての知恵と行動力の凄さを後半でも堪能する映画だった
 
その名女優の思惑に、二人が上手に対応して彼女を自分たちの掌で転がして
自分たちの地位や名誉、さらに金銭欲までをも名女優にも負わせ満足させていく様がとてもしたたかで鮮やかでしたし
なんとこの事件を戯曲化した舞台の上演スタイル、そう劇中劇ですプロデューサー殺人事件の真相までをも我々に見せてくれるという
実にフランス映画らしい作品で全く飽きませんでした。
 
2023年製作、フランス映画
フランソワ・オゾン脚本・監督作品
出演:ナディア・テレスキウィッツ、レベッカ・マルデール、イザベル・ユペール、ファブリス・ルキーニ、ダニー・ブーン、アンドレ・デュソリエ
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