MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

密航0ライン

2023-08-20 20:08:28 | 邦画
5、6月のチャンネルNECOでの鈴木清純特集の時に録っておいた中から本日はこの一本
っていうのもこの後時代の清純さんは、プログラムピクチャーの量産制度の中で職人監督として脚本に忠実に作品を撮っていた時代でして
未だ清純カラーの片鱗もみせ的にはいません
普通に撮っていた監督さんということなので、清純カラーの片鱗もないからか、日活の意思なのかはわかりませんが未だに未パッケージ作品
 
役者も長門裕之と小高雄二のW主演になるのかな
この二人大学時代は三人でつるんでの友人関係だったが今では長門も小高も違う社で事件記者として覇を競っている状況
 
しかしいつのまにか人が変わってしまったのか長門は特ダネを取るためなら友人も売るし、もう一人の友人の妹と彼が犯罪組織に関わっていることを知ればその妹とも寝て察に友人もろとも売るような非情な記者に成り果てていた。そんなことで友人を自死に追い込みかつ妹もヤリ捨てて、ムショ送りにしたのに、平気な顔をしている
もう1人の学生時代の友人が小高雄二で長門の妹と恋愛関係にあるんだけど
こちらは、見た目通りのカチカチな正義一辺倒で曲がったことが大嫌いってことで長門の妹と共に特ダネをモノするためには手段を選ばない長門を軽蔑している様子もありつつライバルとの負けられない本能にも火をつけられている有様。
 
長門が狙うのは香港と東京を結ぶ麻薬ルート、通称“0ライン”を撲滅すること、そのためには手段を選ばない覚悟なのだ。時には犯罪者の小沢昭一にもすり寄り、高品格演じる警察官とも気脈を通じて犯罪者を逃しボスに近づくことしか考えていない
先程の死んだ友人の妹でヤリ捨てた中原早苗さん演じるボスの女に再び近づいたり
密輸の美容医ともベッドを共にしたりと
敵の黒幕へと近づく算段に余念がないためか脇が甘くなり
妹の貞操がやばくなったりするものの
そんな時には小高雄二が救いに現れたりするサスペンスもあったりでプロット的には退屈はしませんが・・・
 
そうこうしているうちに、ちょっとヤリすぎちゃった長門は、麻薬組織に襲撃されてしまい行方不明の様相
そこはW主演ってことで今度は小高雄二が独自取材で、密航組織と“0ライン”の関係性をあぶり出して潜入取材だと、香港への密航する中国人になりすまして、密航組織を暴き出しなんと長門まで救出してしまうものの
結局大ボスのみ取り逃してしまう
 
普通に撮影してる清純さんの作品でしたが長門裕之と小高雄二の全く正反対なキャラ設定で見せる作品だったのね
密航ってもいいながら小高雄二は香港についても困らないようにパスポート隠し持っての潜入とか細かいとこまで設定されてて二人の性格の差をきっちりと見せていたのが面白かった
 
1960年製作、日本映画、日活作品
鈴木清純監督作品
出演:長門裕之、小高雄二、清水まゆみ、中原早苗、小沢昭一、木浦佑三、高品格、東恵美子、永井智雄、嵯峨善兵、杉幸彦、相原巨典、雪丘恵介、初井言栄、野呂圭介、玉村駿太郎、久松晃、河野弘、柳瀬志郎、宮原徳平、島村謙二、榎木兵衛、二木草之助、千代侑子、小泉郁之助
コメント
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス

2023-08-20 05:05:55 | 洋画
今年のアカデミー賞で7冠を獲得した作品、主要な役を演じているのはほとんどがアジア人で
これは見終わって調べてて知ったんですが、あの税務署のおばちゃんは、なんとジェイミー・リー・カーティスが特殊メイクで出演されていたとは・・・
実はなんとオープニングのあの鏡、そうこのアジア人と言うか中国系家族の笑顔が反転して消えてしまうと言うあのシーンがこの映画全部をまさか数秒のあれだけのシーンで表していたとはお釈迦様でも気がつくメェ
って言うのもお恥ずかしいお話ですが真夜中の鑑賞でして途中で寝落ちしてしまって
実際になんと二時間二十分の映画を続けて二度見して気づいたってわけ
そうこの映画もしっちゃかめっちゃかな作品ではありますがプロットの芯になっているのは取り戻せ家族愛ですよね

 
破産寸前のコインランドリーを経営するエヴリンは、気が弱く優柔不断な夫、反抗期の娘、認知症寸前の父を抱え、さらに税務申告の締め切りが迫り、もう何もかも投げ出したい状況。国税庁に申告に行くと担当監査官のおばちゃん
そうこの人がジェイミー・リー・カーティス、最近では「スクリーム6」にも出演されてましたよね
 
監察官から厳しいカラオケ機の厳しい追及を受けている最中に、突然、夫のウェイモンドにマルチバースに連れていかれる。
私個人的には「スパイダーマン」やTVシリーズの「THE FLASH/フラッシュ」を見てるので私にはマルチバースの並行世界観はわかりすぎるくらいわかってる世界観でありましてここはすんなり受け入れられました。
エヴリンの前に現れたのは、別の宇宙(ユニバース)から来た“僕”だと言う、見違えるようにたくましい夫
一応視聴者にもわかりやすいようにメガネ外してるのが別バースからきた夫でメガネのかけてる方が現次元の夫と見極められるようになっていましたねぇ
 
マルチバース全体を巨大な悪が支配しており。それを止められるのは君だけだと告げられたエヴリンは救世主へと覚醒。各バースのエヴリンの身体能力を手に入れた彼女は、全人類の命運を懸けた壮大な闘いに挑んでいく。まずはこの税務署のおばちゃんをやっつけること
 
そして全宇宙にカオスをもたらす“強大な悪”の正体はなんと自分の娘ジョイだった。
母親に仕事の忙しさから昔から構ってもらえずにその寂しさからいつのまにか灰汁が溜まって悪の親玉に育ってしまったのである
そんな衝撃の真実を知ったエヴリンは暴走する娘を止めるためと娘から全人類を救うため、別のバースの“自分”とリンクし、彼女たちが持つスキルにアクセスできる“バース・ジャンプ”というパワーでカンフーマスター、女優、料理人、歌手、として住んでる各バースのエヴリンから力を入れてもらって新たなヒーローへと覚醒するのだった。
 
全人類未体験のマルチバース・バトルが繰り広げられる中、終盤では宇宙なんてどうだっていい、私はあんたと一緒にいたいと全宇宙の命運を投げ捨ててでも家族を守ろうとするエヴリンの姿が描かれ、アメリカ映画お得意の家族愛のお話として収斂すると言う感動の親子愛ドラマで映画は終わる。
 
マルチバースの世界から覚醒した旦那が出てくるまでがちょっと長くて
ゴタゴタ家族やハリウッドの人種に対しての寛容さと娘の彼氏は女性と言うジェンダー的な配慮に腐心して作ったところがアカデミー賞の候補になったんでしょうね
だってこの映画下品だし、別に主人公家族が白人であっても作れた作品だしって言う作品でもあるんで
ちょっとアカデミーは社会への迎合を狙った感が否めないって思ったのは私だけ?
 
2022年製作、アメリカ映画
ダニエル・クワン、ダニエル・シャイナート共同脚本・監督作品
出演:ミシェル・ヨー、キー・ホイ・クァン、ステファニー・スー、ジェイミー・リー・カーティス、ジェームズ・ホン、アンディー・ル
コメント (2)
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