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SS1-1 四間飛車に右46銀急戦(1)

2023-04-01 | 基本定跡の研究

今日からは基本定跡の研究と題して、完成された(とされている)現代定跡をAIで検証していきたいと思います。

どこまでつづくかわかりませんが、対振り飛車の急戦定跡を見ていきます。最初に対四間飛車右46銀の急戦から。

AIは水匠5を使っています。PCスペックは低いのですが、しばらく待って評価値が安定したあたりで見ていきます。(それでも変動するので、確定値ではありません。)

目安としては、+300で先手有利(-300で後手有利)、+1000で先手優勢(-1000で後手優勢)です。序盤の研究なので、+300になれば十分だと言えます。

まずは初期配置。評価値77、これくらいが先手の得という理解をしておきます。

   1 7六歩(77)  
   2 3四歩(33)  
   3 2六歩(27)  
   4 4四歩(43)  
   5 4八銀(39)  
   6 3二銀(31)  
   7 2五歩(26)  
   8 3三角(22)  
   9 6八玉(59)  
  10 4二飛(82)  

後手の四間飛車です。評価値165、振り飛車の評価は低いです。
  11 7八玉(68)  
  12 9四歩(93)  
  13 9六歩(97) 
  14 7二銀(71)  
  15 5六歩(57)  
  16 6二玉(51) 
  17 5八金(49)  
  18 7一玉(62)  
  19 5七銀(48)  
  20 8二玉(71) 
  21 3六歩(37)

この定跡の基本図。ここから分岐しますが 評価値は141。居飛車の作戦としては今一つでしょうか。
  22 4三銀(32)  
  23 4六銀(57)  
  24 5二金(41) 
  25 3五歩(36)  

右46銀の仕掛けの図です。評価値は41、ずいぶん下がってしまいました。
  26 3二飛(42)  
  27 3四歩(35) 
  28 同 銀(43)  
  29 3八飛(28) 
  30 4五歩(44) 
  31 3三角成(88)
  32 同 飛(32)  
  33 5五銀(46) 


 55銀は私の好みではないのですが、上に出る方が定跡とされています。評価値は-76、やはり後手が良いのでしょう。

  34 4三銀(34)  
  35 3三飛成(38)
  36 同 桂(21)  
  37 3四歩打    
  38 同 銀(43)  
  39 3一飛打    
 

これで先手有利とされていた時が長かったのですが、評価値は-37です。

  40 3九飛打    
  41 3三飛成(31)
  42 4三角打    

この43角が藤井猛先生の新手でした。20年くらい前の話だと思います。評価値は-1で形勢は互角です。

形勢判断をしてみると、歩と桂の交換で竜を作っているから先手の駒得です。(ただし桂香を取り合うでしょうから、駒の損得は消えていくはずです。)玉の堅さは後手のほうが堅いです。攻め駒の数は3対2、まあ形勢互角として良いでしょう。

急戦で仕掛けたのに先手有利にならないから、何か先手の工夫が必要なのですが。玉の囲いを変えたらどうか、という方向があります。私は55銀がおかしいのではないかという工夫で指していました。

居飛車穴熊やその対抗策としての藤井システムのブームがあり、後手陣の形が違っている可能性があります。64歩を突いて71玉型だとか、95歩の形とか。それは先手にとってのプラスになるだろう、というところも見ていきたいと思います。

初回はここまで。

 


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