名南将棋大会ブログ 名古屋

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20160130今日の一手<その259>; 手筋の歩

2016-01-30 | 今日の一手
20160130今日の一手<その258>

12月13日の名南将棋大会からAさんとIさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。





昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
先手の1歩得ですが、後手も歩を持っているので損得なしとします。
玉の堅さは同程度。
先手の攻め駒は28角65桂と持ち駒銀で3枚。
後手の攻め駒は86飛と持ち駒銀で2枚。
総合すれば互角です。

大局観として
中盤から終盤にかかろうというところです。先手だけ攻めの桂馬を使えているのでややリードできるかというところです。65桂を取られてしまうと55桂や46桂の傷があるので、この局面はやや忙しく、少し厳しい手を求められます。幸い持ち歩が多く、打てる筋も3つあるのですから、歩を使えないかな?と考えるのがいいでしょう。


× 実戦は55銀でした。

金銀交換は少し得なのですが、手持ちの銀と交換するのではやや効果が薄そうです。55同金同角44銀打28角

77角87飛成で飛車の素抜きがあるとかならよかったのですが、角が元の位置に戻るのでは1手の価値がありません。65歩91角成55桂

91角成は案外大きな手なのですが、戻った角をもう一度動かすのでは調子がおかしく、両取りの桂馬で困りました。47の金を取られると薄いです。


× 55桂を防いで56歩なら

86飛の横利きを止める意味もあり、これで65歩91角成なら理想的ですが、65金と取られます。飛車を切るには早いし、44歩同銀41銀

と絡むくらいですが、43銀32銀成同玉

あとは65飛同歩91角成という勝負ですが、少し足らないのかな、という気がします。


△ 56金と出る手はどうか。

今度は65金とはやりにくいわけです。76銀68飛65銀と桂馬を外します。

65同金同金44歩同銀43歩

今度は銀2枚が持ち駒ですからより厳しくなっています。取る手逃げる手とありますが、どう応じても嫌味を突けます。一例は53角41銀43金32銀打。

65飛と切る手もあるので攻めは続きます。後手は36の地点を狙う攻めで反撃して1手争いの終盤になります。前の56歩の変化より有望で、上手く指せば先手が勝てそうという変化です。


○ 55桂を避ける変化をやりましたが、もっと直接に44歩とたたく手が手筋です。

44同銀には43歩同金52銀

65桂が生きているので、うまく手が続きそうです。金を手に入れたら41金で角が死にますから受けるのは大変です。

44歩に同金なら53銀と打てます。

31角に64角と出て

66歩74歩75歩77飛

ここからは後手は54金とか63歩とかで、先手は75角とか75飛とかをねらい、攻防が続きます。

あるいは41角には42歩もあり、これも歩の手筋です。

54金41歩成53角同桂成同金

44歩同銀43歩

歩の手筋だけでかなり効果があります。後手陣が弱体化したら64角とか64飛を決め手にします。
64角より42歩のほうがよさそうに見えますね。


× 87歩は84飛で

あまり効果はありません。後手が89歩成なら87歩と打つ感じで、その前には必要ないです。疑問手というほどでもないのですが。


× 82歩も場合によってはある手ですが

65歩81歩成55桂

桂馬を取られてすぐに使われるのでこれはまずそうです。


× 53銀はもったいない手で

53同金同桂成同角64角と手順にさばけるように見えますが

64同角同飛73角61飛成19角成

先手玉は詰めろですし、後手だけ手順に桂香を入手しています。

☆ まとめ
歩の手筋は相手に歩しか渡さないので有効なことが多いです。形を乱せれば十分な戦果でしょうし、と金が作れればなおさらうまいです。
問題図はで8筋6筋4筋と打てる場所が多く、持ち歩が4枚もあるのです。書きませんでしたが63歩の と金つくりは考えてもよい手です。それに正解とした44歩のような金銀の頭をたたく歩も候補になります。銀が前に進むと元の場所には戻しにくいですし、金が前に進めば守りが弱くなります。















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