司法書士佐季papaの毎日が一期一会

■■最近は気まぐれですが、日常の業務等を通じて実際に感じたことや,プライベートでの出来事についてお伝えしています■■

相続と破産

2024年04月10日 | 相続全般

愛読者の皆さん、おはようございます。

先日、知り合いからその親戚の相続の件で相談を受けました。被相続人は今年の1月下旬に亡くなったAさん、相続人はその妻Bさん(遺産であるご自宅に住んでいます)、2人の子供であるCさん(結婚しています)とDさん(結婚しています)めぼしい遺産はご自宅のみ(無担保)。

一般的には遺産分割協議により実際に住んでいるBさんを相続人にするところですが、今回は1つ問題がありました。

それは、近々Cさんが破産申立を予定しているということです既に昨年末に弁護士に依頼をしていて、遺産の具体的な内容を教えてくれと言われているとのこと。ちなみに、会社経営者なので管財事件となります。ここでDさん達は困ってしまったわけです(なかばノイローゼぎみになっているとのこと)。

なぜならば、Cさんの相続する持分は1/4。仮にご自宅の査定が800万円だとすると200万円を相続したことになります(共有減価は考慮していません)。この200万円は破産財団を構成することになることから、例えば、遺産分割協議でBさんお1人のものにするとしたらその協議は免責不許可事由となってしまうので、別途200万円を用意できないとCさんは破産の目的である「免責(債務を免除)」を得られません。

CさんやDさんはこのような知識を持ち合わせてはいなかったので、このまま相続発生後3か月を何もせずに迎えるところでした。もちろん、まだ間に合います。相続放棄をすることで解決出来るからです。ちなみに、相続放棄は免責不許可事由とはなりません。このような対処方法を知らない専門家も結構います。

とはいえ、今回は事前にCさんの破産の件を含めて情報提供されたことで解決できますが、例えば、Dさんから相続登記の依頼があったときにCさんのこのような情報を知らないと一般的な遺産分割協議で済ませる可能性もあります。

だから、相続発生後3か月以内であれば、依頼者以外の他の相続人の債務整理の可能性について、私は出来る範囲内で確認するようにしています。

では、ブログの愛読者である皆さんもそうでない皆さんも、今日が昨日よりも幸せな1日となりますように 

お陰様で今年で開業29年目を迎えました。今のところ、特に大きなミスも無く、仕事を続けることが出来ています。

営業時間は、月曜日~金曜日が9時から17時(電話は18時)までで、土日祝祭日はお休みですが、事前にご連絡を頂ければ臨機応変に対応します(HPの記載と多少異なります)。

登記全般に関する電話相談面談(生まれも育ちも大久保なので開業以来無料を貫いています)、または実際に登記手続の依頼を希望される方は、047-473-3371)または090-8879-0849)もしくはomega@chiba.eeyo.jpまでお願いします。なお、還暦を迎えたこともあって、債務整理手続のご相談やご依頼を受けることはやめました

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