週刊 最乗寺だより

小田原のほうではなく、横浜市都筑区にある浄土真宗本願寺派のお寺です。

勝田山 最乗寺
045-941-3541

地上75m 12分の旅

2011-07-05 02:03:29 | ひとりごと

先日、龍くんと都筑阪急に出掛けたときのこと。

    

平日は無料開放されている子供の遊び場で、しばらく龍くんを解放…いや、龍くんから解放。
ちなみに、ここには幅の広い大きなスベリ台もあって、アクティブに遊べる楽しいスペースです。

思いっきり身体を動かした後、手を洗いに同じ階にあるフードコートへ行くと、龍くんの目線が一点に固まりフリーズ状態に…。
というわけで、目線の先にあるものへと乗り込むことにしました。

    

観覧車です。
都筑阪急モザイクモール港北には、建物の上に観覧車が乗っかっています。
5階から乗車することができ、みなとみらいを始め、天気が良ければ富士山や東京タワー、スカイツリーなどが見られるのですが…。

    

ちょっと霞んでいて、はっきりとは見えませんでした。
(前方に新宿副都心と東京タワー、右側にスカイツリーがあるとの案内があります)

       どうやら高所が好きな様子

       お隣のノースポートモール

「昔は何にもなかったのになぁ」

この観覧車に乗ると、いつも思ってしまうこと。

横浜市営地下鉄が通ったのは、私が中学1年のころでした。
本当に何にもない原っぱに、突如として駅が完成し電車が通ったときは、ただただ驚くばかり。

あれから20年。
この街は、何もなかったと言っても信じてもらえないくらいの変貌を遂げました。

けれど思い返してみれば、あの頃は何もないことが当たり前だったから、そのことを不便に感じたことはなかったように思います。
今の街並みを「ある」という前提で考えてしまうから、昔は何も「ない」と思ってしまうだけのこと。
そして、「ある」ことが便利と思ってしまうから、「ない」のが不便だと思ってしまうだけのこと。

なければないで、なんとかできるし、ないことで生まれる工夫や余裕といった豊かさもあったはず。
あることが当然になった瞬間、失うものも多々あるということ。

それでも、「昔は良かった」という懐古主義に走る気質ではないので、利便性の追求に心を奪われずに、この街の変貌を静かに見守り続けることができればいいなぁと思っています。

ちなみに龍くんはというと、単調な光景の飽きたのか、一番てっぺんで「帰る」と言いました(笑)
ここから降りるのは勘弁してほしいなぁ。