魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

言霊立国

2010年05月08日 | 日記・エッセイ・コラム

先日、また70代の人が、立て続けに運転事故を起こした。
どちらも、死亡事故で、その場で逮捕されたそうだ。
どちらも、原因が良く解らないと言うから、おそらく老化なのだろう。
ごく真面目で、普通に過ごしてきた人でも、みなに慕われてきた人でも、老化には勝てない。
時には、愛する家族を死なせてしまう場合さえある。

そんな年まで乗らなければいいのにと、若い人は思うだろうが、今の車社会では、むしろ、年寄りの方が車が必要になる。
公共交通に乗ることが、大仕事なのだ。

知り合いの80代の女性は、高台の一人暮らしなので、2Km離れたスーパーまで、軽を運転して通っている。
バス停まで300mほどだが、腰を痛めているので坂道を通えない。

時代と社会のひずみで、様々な問題が一斉に吹き出した。
空き家、一人暮らし、孤独死、老老介護、待機児童、失業率・・・
多すぎて枚挙できない。
もう、改善や手直しではどうにもならない。

キャッチフレーズ
バラマキやパフォーマンスで、国民のご機嫌取りをする政治は、完全に行き詰まった。
かと言って、家計簿の切り詰め作業のような、仕分けばかりしていても、道は開けない。

事細かな「お約束」より、明快な目標、ビジョンを語って欲しい。
大目標があれば、結果的に不要なものは切り捨てられる。

戦後日本の大復興は、色々な要因があるが、案外、「平和憲法」という明快な理念があったからかも知れない。
それ自体が直接、何かの役に立つわけではないが、たとえ賛否があろうとも、一つの行動基準になったことは間違いない。

国家などの大きな集団を動かすには、キャッチフレーズが必要だ。
日本の場合、明治以後の興国期には「文明開化」「帝国憲法」「富国強兵」「殖産興業」。戦後は「平和憲法」「所得倍増」など、みなを沸き立たせる、合い言葉があった。

今、日本は戦後60年の還暦を経て、再出発を迫られている。
牡羊座はリーダーの時代だ。
一世を風靡する言葉となるような、大きな目標が欲しい。
例えば・・・「世界貢献」「老成大国」「文化立国」いくらでもある。
「失われた20年」じゃ、情けない