魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

基軸通貨

2008年11月18日 | 日記・エッセイ・コラム

ドル基軸体制によるグローバル化ショーが終わった。
ドルというチップを使うカジノがパンクしたわけだ。

19人の博打打ちが集まって胴元と協議した。
チップを換金できないのでは、元も子もなくなるからだが、
みんな本音は、自分さえ助かればいいと思っているから、周りの顔色ばかりうかがっていて、きれい事しか言わない。

ビギナーズラックで大当たりをした、新興国と言われる連中が、今度はオレに胴元をやらせろとか、せっかく儲けてたのに胴元はどうしてくれるんだ、とか・・・
いまだに事態が見えてない。
もうすぐ警察のガサ入れが始まるぞ!

ドルの終わりは20世紀の終わり
何度も言うが、「お金」で世界を動かす時代は終わるのだ。
大量生産をして売りさばく。そのこと自体が間違っていたことに気づくには、どうも、もう100年ほどかかりそうだ。

経済成長とか、経済発展とか、右肩上がりだとか・・・
昔から、何を言っているのか解らなかった。
どう考えても、水の上を歩く話と同じとしか思えなかった。
「右足が落ちないうちに左足を出し、左足が落ちないうちに右足を出せば水の上を歩ける」
この、落語のバカ話と同じだ。

G20で、先進国が落ちかけたら、新興国が踏み出す・・・そんなことにはならない。

新興国は先進国と同じやり方で金を稼いだ。先進国が新興国の市場となって、一見、サイクルが回るように見えた。
しかし、経済成長などという略奪経済は、タコの足食いだ。
地球という限られた世界で、資源や人を食い物にして、何時までも生きられるわけがない。

経済成長が止まれば、たちまち青ざめるような生き方は、根本的に改めなければ、遅かれ早かれ、破綻する。

やはり、世界はやがて、金のない世界に変わるしかない。

中国の大学教授が「次の基軸通貨は元にすべきだ」と言っていた。
まったく解ってない。時代遅れの田舎学者だ。
こういう覇権時代の夢を見ている国と、どうやって新しい経済モデルを作っていくことができるのか、これこそが問題だ。

重要なことは、産業革命後のパラダイムを捨てて、
調和と共生のユートピアを描くことだが、
この仕事はむしろ、アトムの夢のように、芸術家にかかっている。