DIARY yuutu

yuuutunna toki no nikki

北原白秋(1885-1942)「青いソフトに」『思ひ出』所収(M44、1911、26歳)

2017-10-16 08:12:08 | 日記
 青いソフトに
青いソフトにふる雪は
過ぎしその手か、ささやきか、
酒か、薄荷か、いつのまに
消ゆる涙か、なつかしや。

 Falling on a blue felt hat
Snow falling on a blue felt hat is
her hand, her smile long ago,
spirits, peppermint,
or tears that vanish away unnoticed. Sweet, happy memories!

《感想》
青いソフト帽の世界。
明治時代のソフト帽は、モダンの最先端。
青は、水だから冷たい。
降りかかる雪の白が、青に際立つ。
思い出される過去は、寒色系。
懐かしい。
恋人の手。そのささやき。
幻・陶酔の「酒」。
爽やかな「薄荷」。
感傷の涙は、悲惨と無縁だから、「いつのまに」消える。
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