DIARY yuutu

yuuutunna toki no nikki

「庭掃きて出(イデ)ばや寺に散(チル)柳」芭蕉(『奥の細道』)(44):今散った柳の葉を掃いてから出発したい!季節は秋だ!

2018-10-21 21:34:40 | 日記
「庭掃きて出(イデ)ばや寺に散(チル)柳」
I want to sweep the garden in the temple where I stayed last night. Then I want to leave. The reason is that leaves of a willow tree are falling and scattered.

《感想1》山中温泉で芭蕉は、全昌寺に泊まる。そこは先に別れて一人出た曾良が前夜、泊まった寺だった。「一夜の隔(ヘダテ)千里に同じ」と芭蕉は感慨深い。
《感想2》当時、寺に泊めてもらった旅人は、翌日、部屋や庭の清掃をして出発するのが慣習だった。(芭蕉は大切な客人だから掃かずに済んだかもしれない。)
《感想3》さて出発の折り、丁度、庭に柳の葉がが散る。とっさに芭蕉は、草履を履いたままこの句を詠んだ。(「草鞋(ワラジ)ながら書(カキ)捨つ。」)「今散った柳の葉を掃いてから出発したい。」
《感想4》これは芭蕉の気持ちを述べた即興吟。出発直前で、寺の一同が玄関ですでに芭蕉を見送ろうとしている。芭蕉が実際に庭を掃くことはない。
《感想5》柳の葉が散り、季節は秋(葉月)だ。深川を出発したのは春、弥生だった。卯月・皐月・水無月・文月と過ぎた。長い旅だ。
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