Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

姉妹関係の如何わしさ

2008-08-21 | 雑感
我々の独日協会に日本の日独協会から姉妹提携の申し出があった。その話を聞いて先ず考えたのは、その日本の県と当方との共通点である。姉妹関係というからには町・地域ぐるみの取り組みが無いと発展しない。

どうも先方は、フランクフルトの空港からのアクセスが良いというので白羽の矢を立てたようだ。さらに、連絡を取ってきた人物が県知事の直属の企画課職員と知って、その如何わしさを伺い知ることになる。

例えば、マンハイムとハイデルベルクを結ぶ川に挟まれた三角地帯に因む地形的な関連や電気・化学の産業的な類似性もしくは学術文化的な関連など姉妹関係には、都市であろうがなんであろうが理由がないと長続きして関係が活発とならない。

例えば、熊本とハイデルベルクの関係なども誰が聞いても一体何処に根拠があるのかと思う。ハイデルベルクとケンブリッジなどアカデミックで歴史的な明確な連関とは全く異なるとしても、ハイデルベルクに熊本がどのように関係しているかなどは、ハイデルベルク市長の出席する会に参加したときも何一つ見つからなかった。

ドイツワイン街道とブルゴーニュの繫がりなどは、やはりお互いの共通点や共通の話題や関心を見つけられるだけで、様々なレヴェルにおいて友好関係が強化されて行くのである。

その点からすると、日本の姉妹都市関係は、行政がインターナショナルな友好関係にも留意して国際社会を目指していますよというアリバイ以上に、予算を歳出して行政の者が海外に公費で遊びに来る偽装としか思えないのは至極穿った味方であろうか?

少なくとも、なんらかの市民単位の友好関係に発展する親近性を掲げる根拠がないといけない。少なくとも上の例では、個人的であろうが、団体としてであろうがそうした自己紹介もないのには呆れたのである。勿論、偶然であれ広く友好関係が拓かれるのは望むところであるが、知らない相手から唐突に姉妹関係を申し出られるとこれまた話は異なる。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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類似性がない? (ヘルメス)
2008-08-21 23:00:55
なるほど、それは結局、地方公務員レベルでの海外出張による税の無駄遣いということですか?

姉妹都市というからには、お互いの市民がその都市に格安でツアーにいけるプログラムを考えているのでしょうか。または交換留学とか?

熊本は、水俣病が起きるほどの工業が盛んなところってところでしょうか?また肥後もっこりの世界に誇るワインがあるのでしょうか?
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こじつければ幾らでも (pfaelzerwein)
2008-08-22 03:19:03
なんかお決まりの国際友好のようで真面目さを感じさせませんね。

こじつければ幾らでも共通性が出てくるのですが、例えば有田とマイセンなどのような特別な関係は、ハイデルベルクとどこが合うかとなりますよね。
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