Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

廉く簡易な公共放送

2005-12-22 | マスメディア批評
TVを観る習慣はない。以前は有った興味が無くなった。新聞のTV欄が裏表紙から内側に隠されてから、番組表を見る事すら無くなった。それでも、偶々付けて、出くわすと消せなくなる番組が幾つかある。速報や報道関係を見てしまう事が多いが、それ以外にも幾つかの人気番組がある。

先ず挙げられるのは、バイエルン放送局の「芸術とガラクタ」でお宝拝見番組である。制作提携放送局のオーストリアを含めた各地で鑑定会を開く、その都度絵画から家具雑貨までテーマを決めて、会場に持って来てもらい無料で鑑定する。専門的な骨董品の美術史や価値判断も勉強になるが、その骨董品の数々に纏わる歴史が面白い。最も痛快なのは、蚤の市でかったガラクタが骨董品に化ける場合である。反対に、家宝が一瞬にして偽物や盗品らしき扱いになる事もあって諧謔が効いている。この番組の特徴は、鑑定会の予告と参加を募集をする以外のナレーションすら無く、司会などの枠組みも無く、鑑定会そのものを番組にしてある事である。公開中継番組の様でもあり、文化番組の様でもあり、娯楽番組の様でもある。

公共放送は、廉く制作する事も重要であるから、知恵も働く。同じくオーストリア放送協会とバイエルン放送共同の民謡を主体とした歌謡番組や一流歌手の登場する番組でも、動きながらの音声を拾う事が出来ない技術的限界がある。口パクパク以外の歌謡番組は、実況中継放送以外には殆んど無い。(見逃せないTV番組 第一話)

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