Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

敗者に裁かれる特攻隊崩れ

2011-04-15 | マスメディア批評
とても酷い状態だ。水蒸気爆発の破局などなくても、当初のドイツでのシュミレーションを越えてしまっている。もはや日本人でなくても誰も積極的に現実を直視出来なくなった。来週開かれるキエフでの学会では、政治的な圧力の下チェルノブイリを凌ぐ史上最悪の福島が議論されるに違いない。

水質調査のヨウ素131やセシウム134濃度や割合からすると、常識的に考えて穴が大きくなり連鎖反応が起こっていることを如実に示している。格納容器毎の水冷機能が話題となっているようだが、そのような状態でポムプが廻せるのかどうか一度身近にいる特殊ポムプの専門家に聞いてみよう。フィルターどころの話ではない。

一号機だけでなくて、二号機も同じような状態である。三号機も同じような状態であるのが明白になるのは時間の問題だろう。一体あの温度の値はどうなのかと思わせる。殆ど後だしジャンケンのようなパラメータ解析で後付けにしかなっていない。四号機でも殆ど使用停止直後の燃料棒のようで危険度は途轍もなく高いことが証明された。一から四までどれも同じようにどうしようもないのだ。条件さえよければ、四号機の使用済み燃料を取り出してしまおうとしたようだが、これで途轍もなく難しい作業となった。そもそも壊れた燃料が水に冷えて固まっているならば、給水して以降生成されていない筈のヨウ素131の濃度が上がる訳がない。少し考えれば誰でも判る。抜け抜けと好い加減なことを誰が言ったか覚えておくが良い。国民裁判か国際人権裁判の場ではただでは済まないだろう。

しかし同時に嘘はつかない筈の役人の様子が変って来ているようにも感じている。恐らく、合衆国や国際機関の後押しで原発全廃をどうしても引き止めたい大きな力が生じているようだ。日本国会の大連立への燻り騒ぎなどはその証明で、日本の行政官僚システムはそれ自体の死守への本能と同時に合衆国主導のその体制を固めつつある。特に讀賣新聞を筆頭にその他のマスメディアの論調に目を見晴らす必要があるだろう。東京裁判を云々論じるのと同じで、裁くのは勝者であり、だから今原発を巡る世界大戦の熱線が飛びかっている。国民の健康や生命、財産などは二の次なのだ。福島県の大半とそれに準ずる関東・東北の一部は今後とも永く住めなくなるだろう。大移住計画は進行しているのか?

そもそも地下の水を抜くことなどは出来ないのは明らかで、上の水が溶解して固まり反応し掛けている燃料と同時に広がる穴から落ちてきて、地下を更に強く汚染された水が満たすことになる。それを冷して元へ戻すにも限度があるのは当然で、そんなことが容易に出来るようなら心配は要らない。

時間稼ぎをして崩壊熱を落とすことで収束へと向おうとしたのだろうが、温度が上昇するようなことになり殆ど永遠に収束を向かえる事はないだろう。その間に人間が近づけなくなる可能性の方が強く、ソヴィエトが遣ったような少々の人命が失われても ― 神風特攻による千人近くの犠牲者を出す覚悟が必要だったかも知れない ― 最初に強行するだけの決断が必要だった。もはや米軍も誰も手出しを出来ない、百年経たなくてもこのままでは世界中が汚染されてしまう ― これも後出しになるが、初動において東電など無視して自衛隊に突入させて近辺にガスを放ち、「手動」で燃料棒を抜いてしまう必要があった、その時点で軍事命令で少々の死傷者が出ても本望だったろう、今の自衛隊では本当の神風を命令できる幹部もいない、腰抜けである。

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