ゴアテックスの商品を調べている。加工工程のラミネート技術なども嘗て身近に見聞きいていたのだが、その後の状況もあまり代わり映えはしないようだ。ハードシェルのヤッケを探しているとどうしてもそのテキスタイルの技術的な問題に目が行く。
現在購入予定のヤッケ候補は、何通りかのゴアテックスの生地を使っているのだが、一番剛健なのはプロと呼ばれる三重構造の生地で、今注目しているのはアクティヴと呼ばれる更に発汗性を考慮した生地である。その大きな相違は、中に挟まれる詰物がラミネート接着されていて二重構造に近似していることのようである。
そうすることで風や雨を防ぎながらも薄く、生地間の摩擦を無くして発汗の放出の効率を上げている。勿論これはヤッケを着込んでいながら強い運動をするときには大変助かる機能である。
二十年近く使ってきたヤッケはメッシュまでを入れると四重構造となっていることからすれば分るように、明らかに薄く軽くなってはいるのだが、なるほど上記のプロ使用の生地が強調するように薄くなればなるほどシュタイクアイゼンなどで引っ掛けると穴が開き易いのも事実だろう。その昔ナイロンの単純な生地がヤッケとして使われていた頃には、ある程度の太さの糸でのナイロン生地はアイゼンを自分で引っ掛けても破れなかったので、逆にそれで足を取られて転落事故に繋がるというような話があった。それどころか、ナイロンはそのように強すぎて危険なので、初心者にはテトロンかなにかの破れ易い生地を着せて雪上訓練をしろなどという笑い話のようなことがことが技術文に書かれていたのを思い出す。
ゴアテックス自体も最初に購入したのがごわごわの生地の分厚いもので、その昔のナイロンよりも剛健であった。そして、その後の衣料用の生地としての発展があるようだ。更に興味深いのはゴアテックスプロは日本製となっていることで、なるほどあの当時のラミネート技術が独自な発展を見せたのだろうと想像する。しかしながら、最終製品と為るともはや中国製が当然の事ながら中心となってきていて、加工も中国で行われて最終的な縫製まで持ち込まれているのだろう。
さて、購入の方向性は決まった。ソフトシェルの購入なども考慮した結果、やはりハードシェルで夏冬共に使えるものを購入したいとなった。つまり、夏は天候変化に対応してリュックにいつも入れて置けるような軽量でコムパクトなヤッケ、冬は今年はスキーには使わないのでアイスクライミング時に飛沫がかかっても水が垂れていても濡れないようなヤッケ。どうもフードの形状など完璧なものが見つからないので適当な価格でゴアテックスアクティヴ生地を使ってみたいとなった。
セーターなども同じであるが最近のモードのトレンドはこうした素材を上手に使うということでボディーコンシャスで運動の邪魔にならない第二の肌感覚が求められているようだ。その先端にこうしたスポーツ衣料があり、洗濯なども含めて白物電化の市場にも大きな影響を与えている。嘗てのテキスタイル産業が医療やエコ産業などで意外なノウハウを提供している背景にはこうした産業の仕掛けがあることは明白である。
参照:
桃栗三年柿八年、山八十年 2012-11-14 | アウトドーア・環境
Not body conscious. Not baggy 2011-07-11 | アウトドーア・環境
現在購入予定のヤッケ候補は、何通りかのゴアテックスの生地を使っているのだが、一番剛健なのはプロと呼ばれる三重構造の生地で、今注目しているのはアクティヴと呼ばれる更に発汗性を考慮した生地である。その大きな相違は、中に挟まれる詰物がラミネート接着されていて二重構造に近似していることのようである。
そうすることで風や雨を防ぎながらも薄く、生地間の摩擦を無くして発汗の放出の効率を上げている。勿論これはヤッケを着込んでいながら強い運動をするときには大変助かる機能である。
二十年近く使ってきたヤッケはメッシュまでを入れると四重構造となっていることからすれば分るように、明らかに薄く軽くなってはいるのだが、なるほど上記のプロ使用の生地が強調するように薄くなればなるほどシュタイクアイゼンなどで引っ掛けると穴が開き易いのも事実だろう。その昔ナイロンの単純な生地がヤッケとして使われていた頃には、ある程度の太さの糸でのナイロン生地はアイゼンを自分で引っ掛けても破れなかったので、逆にそれで足を取られて転落事故に繋がるというような話があった。それどころか、ナイロンはそのように強すぎて危険なので、初心者にはテトロンかなにかの破れ易い生地を着せて雪上訓練をしろなどという笑い話のようなことがことが技術文に書かれていたのを思い出す。
ゴアテックス自体も最初に購入したのがごわごわの生地の分厚いもので、その昔のナイロンよりも剛健であった。そして、その後の衣料用の生地としての発展があるようだ。更に興味深いのはゴアテックスプロは日本製となっていることで、なるほどあの当時のラミネート技術が独自な発展を見せたのだろうと想像する。しかしながら、最終製品と為るともはや中国製が当然の事ながら中心となってきていて、加工も中国で行われて最終的な縫製まで持ち込まれているのだろう。
さて、購入の方向性は決まった。ソフトシェルの購入なども考慮した結果、やはりハードシェルで夏冬共に使えるものを購入したいとなった。つまり、夏は天候変化に対応してリュックにいつも入れて置けるような軽量でコムパクトなヤッケ、冬は今年はスキーには使わないのでアイスクライミング時に飛沫がかかっても水が垂れていても濡れないようなヤッケ。どうもフードの形状など完璧なものが見つからないので適当な価格でゴアテックスアクティヴ生地を使ってみたいとなった。
セーターなども同じであるが最近のモードのトレンドはこうした素材を上手に使うということでボディーコンシャスで運動の邪魔にならない第二の肌感覚が求められているようだ。その先端にこうしたスポーツ衣料があり、洗濯なども含めて白物電化の市場にも大きな影響を与えている。嘗てのテキスタイル産業が医療やエコ産業などで意外なノウハウを提供している背景にはこうした産業の仕掛けがあることは明白である。
参照:
桃栗三年柿八年、山八十年 2012-11-14 | アウトドーア・環境
Not body conscious. Not baggy 2011-07-11 | アウトドーア・環境
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