Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

旧大陸での人権の保障

2007-02-13 | マスメディア批評
前記事のコメントで「日刊ゲンダイにFAZ発の情報として、北朝鮮製の偽ドル札はCIAの自作自演か」と掲載されているがと、質問を受けた。依拠は正しくは、FAZ日曜版の一月八日付けの記事である。だから、平日版とは異なるので読んでいない。英語の記事として引用され、ネットにも紹介されている。

本文は、偽札特集としてネットにも載っており上記リンクで読む事が出来る。主な内容は紹介記事の通りで、偽札Gメンの推測として、CIA陰謀説が存在する。イラク戦争でのでっち上げや作戦上CIAが潜入国の偽札を製造している実態からすると、特に疑問に思われない。さらに、スーパー偽ドル札は米国内の検査機を通らないとすると、偽札による大きな混乱は避けられる事になる。

安全な偽札を作る事が出来るのはその政府機関であるには違いないであろう。同時に、この記事では朝鮮内の旧式のヴュルツブルク産の印刷機では手に追えないことから、中国内国境でスーパー偽ドル札が製造されている可能性が強いとしている。

また、東京やソウルで朝鮮からの偽札が最近見つかっていないことから、ブッシュ政権の仕業とする見解が補強されている。

EU内においては、米諜報機関の非合法活動に留まらず、イラク戦争捕虜やテロリストへの事件で発覚したような非人道的扱いは、彼らのアジトが発覚した旧大陸ではそれを許さずとした意見が湧き起こり、ベルリン政府だけでなくEU全体として、米国政府との間の大西洋を別ける大きな政治課題となっている。

つまり、この偽札問題はより大きな政治問題の氷山の一角である。米軍基地内や在外公館の治外法権で関与できない事象にも関心を持つようになって来たのである。人権問題は、日本国内における非核原則のようである。

CIAとブッシュ家の繋がりは周知であるが、その活動が次期政権ではより地下に潜るのであろうか。米国大統領が暗殺される毎に諜報機関の関与が囁かれるが、嘗て一度もその責任が十分に問われることが無かったような気がする。EUが如何に外交ルートからその毅然とした姿勢を示しても、次期ホワイトハウスが組織を掌握出来るか、その活動をコントロール出来るかの内政の問題であると分かっているのである。

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4 コメント

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pfaelzerwein さん、ありがとう! (やいっち)
2007-02-13 01:55:30
pfaelzerwein さん、小生の能力では確かめられなくて、保留にしていました。
何しろ、直接の情報源が日刊ゲンダイなので(日刊ゲンダイを信頼しないというわけじゃないけど、内容が重すぎたので)、最小限、「フランクフルター・アルゲマイネ紙」に載っていたかどうかだけでも確認したかったのです。
でも、pfaelzerwein さんの今日の記事を読んで、さもあらんと思えてしまう小生は単純なのかでしょうか。
でも、アメリカの暗部は深いからね。
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情報の流れ (pfaelzerwein)
2007-02-13 06:20:15
日曜版も平日版も同じ新聞社には変わりないのですが、編集方針が市場に合わせて変えてあります。

この記事の情報の流れを見ますと、英語でのニュースは下の翻訳が早そうです。

http://www.watchingamerica.com/frankfurterallgemeine000009.shtml

その後、この英訳を元に十日ほどして世界に情報が流れたようです。
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お礼 (stone)
2007-02-17 12:03:02
僕にとってもお礼をいいたくなるような発見でした。英訳は全部読ませていただきました。ひとつの事実をつかむというのは難しいですね。取り急ぎお礼まで。
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外交事項以外の情報の流れ (pfaelzerwein)
2007-02-17 16:08:36
なるほど、普段から米発の情報に頼っていると気がつかない流れが解るかもしれませんね。そう言えば、国境の無い記者団による「米国の報道の自由度」はかなり低く評価されていました。

上の偽札問題は、政府機関の調査報告ではないですが、欧州でのCIA活動問題は外交事項ですから確かに情報の流れ方が異なりますね。

同様な経験は、先ほどの「プリンセスマサ子本」報道でも感じました。
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