Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

黒い森の新旧エコシステム

2012-02-15 | 料理
承前)グリーンぺッパーソースのステーキを食した。上に乗っているのはバナナであるが思ったほど甘くはなく、芋感覚で食せる。何よりも薄味で塩を掛けるほどに抑えてあるので、牛肉の味が活きる。隣の牧場の隣の息子が捌いたものだろう。

火が通っていても赤味が十分に射していて流石にプロの焼き方だ。付け合せのブロッコーリーもカリフラワーも臭みが全くなく見事であった。そのような食事にはピノノワールを合わせた。グラスワインとしては二種類の辛口があったが、安いカイザースシュテュールのそれを避けて、デュルバッハのそれにした。2010年産のようで細身で色が薄いが芯があってなかなか上手に品良く造ってある。やはりデュルバッハの土壌はバーデンでは飛び切りよい。

近所の農家ではコンクリートブロックを重ねた新築の家が従来のシュヴァルツヴァルト風の屋根組みで建設中で、資金さえ投じれば外見は伝統的でも世界で最も現代的なエコホームが出来上がる。ソーラーシシテムやヒートポムプを駆使して背後の森からの木っ端を使ったガスタービンが現代の最新のエコシステムなのである。

想えば「旅館アドラー・ペルツミューレ」も二十五年ほど前に最初に訪れた時からすると母屋も拡張されて、豚小屋はホリディーアパートメントになった。金曜日には日本人が泊まりに来たらしい。それでも一週間前に親仁が豚のためのお湯を運んでいたのでどこかに隠しているのか?あの糞尿の匂いは完全に消えてしまった。まさに自給自足に近いシステムがそこにあったのであり、新しいシステムもそうしたものが望ましい。



参照:
Landgasthof Adler-Pelzmühle
滝場への冬の長い旅 2012-02-08 | アウトドーア・環境

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2 コメント

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黒い森の新旧エコシステム (Keicoco)
2012-02-16 10:43:18
ドイツの地方の旅籠を見るとムクムクと行きたくなります。アドラーペルツミューレー検索しました。お近くなのですか?
今年はニシンが食べられる方角への旅を検討していますが、写真のお料理も良いですね。
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エルツァッハ (pfaelzerwein)
2012-02-17 01:26:57
アウトバーンはオフェンブルクで降りるのでゲンゲンバッハの横を通ります。もうもうと煙を上げる工業地区に何があるのか思いました。

そこからキンツック川を遡り小さな峠を越えてフライブルク方面へと抜けた降り道にあります。列車ではエルツァッハの駅まで送迎するようです。

ドイツは一生住んでいても恐らくなかなか回りきれませんが、シュヴァルツヴァルトのように数世代同居の田舎と先端産業が同居するところは少ないです。

先の氷柱の上の標高700M以上の小さな町にも模型の産業があり、そのための電力のダムの水が氷柱になっています。

我々「都会に住む」人間にとってはとても寛げるのも黒い森です。
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