Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

会えなくて、寂しかったよ!

2013-02-03 | 
一年三か月ぶりぐらいに意中の女性に出会った。もし会えば久しぶりの再会になることは分かっていたので、どのように声を掛けようかと思っていたのだが、いざとなると全く違う状況であった。忘れたころにやってくる災害のようなものだ。

あまりにも唐突だったので彼女の横顔を眺めるしかなかったのだが、彼女の方も知らないふりを装っているかのようだった。そこで声をかけたのだが、状況別の練習にはなかったにも拘らず、必要最小限の気持ちは伝えられたであろう。

その期間を感じさせないほど彼女の雰囲気は全くと言っていいほど変わっていなかった。それでもやはり躊躇させるに十分なほどの時が齎す緊張感のようなものがお互いの間に流れた。彼女のいつもの女友達の方は、相変わらず女教師タイプでとてもとても人を寄せ付けないのだが、それでもいくらかの変化があったようで、我々の間を取り持つように柔らかな表情を見せるようになっていた。

さて、ご本人はというと、以前印象として感じていた鋭い鼻筋が幾分和らかみを感じさせて、逆に彫の深さと知的な印象をより際立たせ、その分神経質な印象が若干薄まっていた ― そうだ、彼女ももはやティーンエイジャーではないだろう。そもそもなぜか彼女の方が私に熱い視線を送ってくれていたのだが、あまりにも彼女の若い年齢的な不安定さを感じて躊躇していたのである。それゆえにこうして久しぶりに幾分女性らしくなった彼女に出会うとなるともはやなんら行く手を遮るものはないのである。

そのクールな所作とか凛とした態度も相変わらずであったが、立ち振る舞いなど、全てこちらの肌に合うというか、とても魅了されてしまう。名は体を表すとは異なるが、ああした振る舞いの一つ一つが何とも言えずに快く、彼女に匹敵するような女性を見たこと記憶が無い。殆ど彼女のプロフィールは分からないのであるが、それが全てだと思わせ、納得させるものを彼女に見出すのである。

正直なところ、これ以上会うことがないとなると、最初の出会いからの流れも過去の記憶の中へとしまわれてしまうのかなという危惧はあった。その一方で、お互いにその気持ちになれば必ず再会するものと思っていた。まさしく今回の不意の出会いはそうしたものであったのだろう。

「ありがとう」としか答えない彼女を取り繕うように彼女の友達が、「安心して、またこれから会えるようになるから」と。これが私の素晴らしい二月の始まりであった。茶系のブロンドの長い髪を短くすることもなく、僅かに目の下の隈が逆にその若さを感じさせるが、紛れもなく本命の女性であることを確認した。



参照:
今が素晴らしければそれで良い 2009-12-26 | ワイン
疲労困憊した朝飯前の一万歩 2010-08-29 | 料理

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