あり得ない理想の達成

左の腰骨が痛い。先週来のスポーツ疾患だと思うが気分が悪い。肩の疾患とは違って直接の原因がはっきりしないからだ。左腰から横腹にかけてがすっきりしないのはよくない。フレンキッシェ・ユラでは四日間大分登ったが、それが腰に来たのかどうかは分からない。但し、二人部屋に寝ていたのでどうしても左側が下になるような寝方になっていた。

なるほどクライミングにおいても結構微妙な運動をしたことも間違いない。その代表には、オーヴァーハング乗り越し以外では、凹角を裂け目を使って横から入る典型的な運動であるが、意外にこれを綺麗に登れる環境はそれほどない。同様の形状は雑食砂岩などにもあるのだが、石灰におけるような明快な手掛かりがないので、あまり明確な運動が出来ないのである。その点石灰岩ではとてもよい練習が出来た。但し身体のひねりなども駆使することになるので腰に来たのかもしれない。

そこの写真を見ると核深部の取り付きである凹核の入り口へとデュルファーで入るところの不安定感が思い出される。そしてそうした場所柄足が滑りやすい感じで、恐らくアイガーの北壁などもそうした感じのところが少なくないのだろうと思った。ドロミテの場合は北壁などの湿った場所でなければぬべぬべした感じにはあまりならないだろう。

フェーリエンヴォーヌングに帰ってきてシャワーを浴びてから連日のようにワインを飲んだ。それでもそれほど飲み過ぎることがなかったのは、男女二人づつが同じぐらい消費したからだろうか？その中の一人はフィリップスブルクの原発に通う放射線試験技術士の女性である。どうしても酔いが回ると原発の話が出てしまう。

そこで私はいつものように繰り返す。日本は原発ゼロ20ヶ月になることを。今回の同行者の公的検査所の技術者や小学校の先生や原発の専門家も、以前に話したポムプの専門家のようにそれを鵜呑みには信じない。原発関係者は「それはありえない」と主張する。私は言う。それは「ドイツでも情報が操作されている」からだと、ドイツの放送局などがあれだけフクシマ禍を時にはスキャンダル報道として伝えていても、「日本は、ドイツには絶対不可能な、即原発ゼロを達成している」ことが皆に伝わっていないのである。



参照：
過剰なのは海草摂取だけか　2012-11-21 | マスメディア批評
とても怪しいセシウムさん！　2011-08-30 | マスメディア批評