Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

過剰なのは海草摂取だけか

2012-11-21 | マスメディア批評
「笑う角には福が来る」の学説で有名な山下学部長の会見が伝えられる。先日福島で開かれた子供の健康調査結果の発表をZDFのスキャンダル報道で有名なハーノ氏がスズキシンイチ教授へのインタヴューを交えてニュースの中で「福島の子供たちの放射線被害」と称して伝えていたようだ。それをネットで確認した。

子供の癌患者が見つかったことは聞いていたが、改めて甲状腺に以上のある子供の数が41%に至っているという内容を聞いて、驚愕以外のなにも感じなかった。それにしてもこれほど早くから症状が表れるとは思っていなかったのは、山下教授一味のチェルノブイリでの結果との比較からだけではない。

その結果を受けてすずき教授らは、この地域では海草を多く摂取するからだと主張している。それを証明するならば、同じように海草をよく摂取する北海道などの地域で比較検査をするべきであろう。そのように頻発する甲状腺障害が出ていることを証明すべきである。

そうした障害の内容を詳しく父兄に説明して、心配しないでよいという原子力ムラの義務を果たす一方、父兄は何一つ奴ら一味だけでなく政府を含む行政の発言を何一つ信用出来なくなっており、疑心暗鬼に包まれているというのがこの報道内容である。

しかし、それは穿った報道姿勢ではないだろうか。なるほど超大型のフクシマ被曝被害者訴訟が起こされているが、多くの福島の住民はそうした行動に出るどころか、「起こってしまったことは仕方ない」と被曝に慄きながらもこうした原子ムラの傀儡の一味の言うがままになっていることも事実であろう。

なるほど資金も無く、治療やその他の篤い保護を受けることが無い現在、政府などに見捨てられたままの被曝の生活を営んでいる殆どの福島近辺の住民には、行政に合わせて暮していくしか方法が無いのであろう。

そもそも関東平野の広範囲まで含めて事故後十日までぐらいのヨウ素の被曝量は尋常な値ではなかった。もし、海草の摂取過剰で甲状腺に以上が起き易いと言うのなら、箱根以東の住民はこれらの食事を当分は避けるべきである。のりやわかめや昆布などはとんでもない。

それにしても橋本病などの甲状腺異常の疾病率がこれほど高いなどとは聞いたことが無い。こうした事態になってきていても脱原発を推進するどころか規制すればよいなどというようなとんでもない意見を述べる輩がいるのは驚愕以上に恐怖である。権力のためならばなんでもするナチスの親衛隊のような人間どもが日本にも数多く居ることを今回初めて実感した。とんでもない人でなしである。



参照:
Strahlenschäden bei Kindern in Fukushima (ZDF)
フクシマ後にうつる青写真 2012-03-13 | 文化一般
動物実験される福島の子供 2011-10-01 | マスメディア批評

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2 コメント

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Unknown (matsubara)
2012-11-27 14:55:20
海藻のヨウ素は放射能から守ってくれる
と思い、海藻を摂取していたのですが、
危険なのですね。
安いけれどまずい中国産のワカメの方が
安全ということでしょうか。
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ヨウ素の補給と放射線の関係 (pfaelzerwein)
2012-11-27 20:05:28
橋本病についてはこちらで初めて聞いただけであまり日本では話題にならなかったと思います。ヨウ素の補給と放射線の関係も、「絶対ありえない」事故の場合の最初の八日間ぐらいのヨウ素131の影響を妨げるだけで、それ以外には無関係です。

上の山下一派らの主張は、そうした放射線の影響が全く無いとしての仮定の上で、早期に症状が出る訳無いとしていますが、逆に食生活から今後これほど小児の甲状腺癌が発生する過去の実績も証拠も何も無い筈です。早く発癌する症例に対しては無関係を主張して、その時期になって発癌する症状に関しては、自らは引退してなんら責任を取らないという魂胆でしょう。先の短い老人らがこうした責任ある立場に就くことこそが問題なのです。

中国産も危ないですが、瓦礫処理などはヨウ素には全く関係しませんから次の事故が起こるまでは現状では無理して摂る必要は全く無いでしょう。ヨウ素に関しては最初の数時間から一週間が勝負です。しかしセシウムの蓄積は海産物でも今後三十年ほどは益々激しいものが見つかるでしょう。
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