Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

上から目線でしょうか?

2013-12-04 | マスメディア批評
議会前のキャンドル集会は盛況だったようだ。さて、水曜日正午の人の鎖はどうだろう。週末の事件として、FAZは伝える。自民党の幹事長がデモの人たちをテロリスト呼ばわりして、強い反発を広げたこと、金曜日に採決があること、そして国民の八割が秘密保護法に賛成していないことを。社説が素晴らしい、文化欄の日中問題と絡めて次のように綴っている。

引用始め

背比べ

ことがこれほど真剣なものでなかったなら、笑ってしまっただろう。民主的に選ばれた政府の代理人が、その政府の政策に反対するデモ隊をして、本気でテロリスト呼ばわりするのだからだ。例えばシナでのことならば、驚かないに違いない。しかしだ、日本で?そこでは、新しい法が、国の秘密を公にする者は誰でも長年拘束されると脅しているのである。秘密とは、政府が自らが公にしないありとあらゆることを、役所の自由裁量で規定するものである。その政府の企てがとてもやり放題なのである。それは民主主義の基本に反している。その基本には、市民の権力が一定期間貸与されるという事項が含まれる。それを安倍総理大臣はどうも誤解しているに違いない。この首相は人気があり、彼の党は両院で過半数を獲得している。そこから、彼は何もかも許されると結論した。全くもって、とんでもないが冗談ではない、同じ視線でシナと並ぼうとすること自体がである。

引用終わり

文化欄でのジーモンス氏の記事では、今回の航空標識の件はシナの拡大する地政学的な力の問題だけではないと、バイデン副大統領の極東訪問を横目に、日本の問題としてもその歴史を論評する。つまり、19世紀末からの日本の植民地主義の帝国主義の「侵略」の歴史は、1945年後も日本ではいやいやでしか認識されずに、今日まで特に最近では極東において、とても重要な外交関係を形作っているという歴史である。「自民党の安倍晋三は、日本人に再び栄誉をと自虐史観と呼ばれるイデオロギー色の強い教科書を書き直して、そして不気味な過去を明白に肯定する歴史に書き換えようとしている」と説明する。そして尖閣列島の歴史を見ながら、1978年訪日の小平の「次世代への課題とする」の日中合意が、何時の間にか日本の外務省によって反故にされて、ついには石原の国有化運動によって、日本の実効支配下にあった尖閣諸島が国際的に不可逆な国境問題と認識される至る過程を説明する。安倍は、尖閣においては、力の行使ではなく、権利と自由の法的な秩序で言う一方、彼の政治アドヴァイザーであるキャノングローバル研究所の三宅クニは、「シナが太平洋の権力として存在するならば、日米の支配力との一騎打ちは避けられない。」と露骨に本音を語る。米国は、日本の過去への修正主義は認めるつもりはないが、軍事協力をさせる方向へ動いていて、所謂マッチポムプの実態がそこにぼんやりと描かれるのである。精華大学の劉氏が語るように、「これで、お互いが緊密に打ち合わせることが不可欠となり、日本に島の外交問題が存在するということを認めさせることになる。」と今回の事象に関してのシナ側の見解や反応を紹介する。改めて、石原や安倍らの米国の軍需産業の犬どもが、実効支配していた尖閣列島を国際的な紛争の場に押し出した歴史上の責任を、問わずにはいられないのが日本の愛国者と言うものだろう。



参照:
Auf Augenhöhe?,
Schutz vor Bürgerrechtlern und anderen Terroristen, Carsten Germis,
Wenn Imperien über die Vergangenheit entscheiden, Mark Siemons, FAZ vom 2.12.2013
秘密保護法の馬鹿さ加減 2013-10-28 | マスメディア批評
火のあるところに煙立つ 2013-12-02 | 生活
日本無力化への道程 2013-11-30 | 歴史・時事

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