Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

消えた踵のエラ張り

2014-01-31 | 雑感
続いて靴の話である。注文したトレイルランニングシューズが二種類届いた。双方ともスイスのマムート社製である。一つはMTR201MENと呼ばれる最初期の製品で、昨年の四月に購入して、既にメッシュに穴が開いている。丁度左足の小指の付け根の下ぐらいである。プロフィールも擦り減って滑りやすくなっていた。半サイズ小さなものが83ユーロと出ていたので飛びついたのだった。そしてよくよく考えるとやはり小さいので、もう一つ現行と同じサイズであるUK8のMTR201ProLowという95ユーロで出ていたものを急いで注文したのだった。

後者は前者の後継商品であるが短期間に後継商品を出したのは前者に十分な自信がなかったからでもあろう。しかし、そうした過渡的な商品らしく数少ないネット情報では靴の重量が重くなっているような記述がみられた。そしてその名前と丈夫になったということぐらいの認識でそれほど興味は湧かなかったのであるが、オファー価格があまりに魅力的だったのだ。

さて、同時に両方が届くと真っ先に後者の新しい方の商品を試着した。大きさも形状も同じで、材質が固くなっている分足に丁度のサイズであった。そして重さをはかると、なんと片足326Gということで、現行の靴の334Gよりも僅かにだが軽くなっている。これならば全く迷うことなく最初からこの商品を狙うべきだった。

形状が同じと書いたがそれは足入れ部分だけで、シャモニの氷河で最も問題となった踵部のエラが完全に消えていて、その波状からイボイボ状になったプロフィールと共に丸くカットされているのである。これで雪の上のツボ脚歩行でも完璧である。更に、切られて二つにカットされた底の形状と共につま先の屈曲点がより先端で明確になっている。これこそ、我々つま先走りと岩場の歩行で求めるシューズの特徴なのである。

また踵の支えも強化されている様で申し分ない。そして何よりも破れた場所がカヴァーされるような補強が張られていて、私が偶々どこかで引っ掛けて破ったのではないことを示している。B787ではないが、工業製品は所謂新生児疾患があるのは当然で、それを如何に直していくかが工業家の腕次第なのである。

そして、最も最初に発注して送り返したUK7.5のミシン仕事の粗雑さは殆ど見られなくなっていて、スイス人が漸くシナ人労働者を教育できていることを知るのである。今や安物のローレックスも中身はシナ製であり、シナで最も売り上げを上げる訳であるから、スイスとシナの共同作業は欠かせない。

最終的には走ってみなければわからないが、ネットに書いてあるように走行感は大分違っている筈だ。とても楽しみである。もう一つの安売りの古い商品は足入れしてみて、小さいことを再確認して早速送り返した。実はその業者はネット上での名前は異なっていても、昨年発注した業者と同じようで、商品自体は同一ではなかったが同じ商品の同じサイズを二回も送り返すことになった。

今回安売りで購入できた新しい靴の業者はベルリンの業者で、支払いを間違って直ぐに電話をすると、なかなか機転が利くようで、素早い対応をして呉れた。ネットショッピングは基本的にはこちらから電話をすることは殆ど無いのだが、こうした対応を経験すると次からもそこのオファーに興味が湧くようになる。なにせ、過渡的な商品ゆえか流通している数も少なく、近々発表される新製品との狭間になっていてほとんど話題になっていなかった商品だけに自分自身で試すのがとても楽しみなのである。さて、一年もってくれるだろうか?



参照:
新製品試着の歯痒い気持ち 2013-04-12 | アウトドーア・環境
靴を雪上で徹底テストする 2013-07-22 | 雑感

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