Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

2013年産の摘み取り風景

2013-10-21 | ワイン
十月十六日にはキルヘンシュトュックは摘み取られていた。ビュルクリン・ヴォルフ醸造所と並んでいるバッサーマンヨルダン醸造所の葡萄も同じであった。その横のより上部のフォン・ブール醸造所のそれはまだ下げられていた。数日の違いであろうが、その結果はどうなるか。最も斜面の上部にあるので風通しがよく、今年のような場合は酸さえ分解すれば決して条件は悪くはない。

兎に角、痛みが少しながら混じってきているので条件は決して悪くは無かったが、新鮮なうちに摘み取ればとてもよいワインになる可能性は十分にある。葡萄を食した感じでは、今年の葡萄はとても風味が良い。果実風味豊かな年となるのではないだろうか?2012年より期待が高まる。

果実の熟成とそれによる酸の分解、それで初めて必要十分な糖とワインを長持ちさせるワイン酸が十分に得られる。同時に貴腐の生える前の健康な葡萄であるからこそしっかりした天然酵母が得られて、ケミカルを加えることなく自然なワインが出来上がるのである。この二つの要素が揃って初めて偉大なグローセスゲヴェックス、つまり辛口のワインが出来上がるのだ。

勿論、そのように出来る白ワインとはリースリングでしかなく、それ以外の葡萄では偉大なワインとはならないのである。ピノノワールとの最大の違いは、一にも二にもその酸の分解の重要性だろうが、決してそれは酸っぱさや単純な酸性濃度とは異なるものなのである。

雨が降る前に綺麗に手摘みで収穫されて、痛みが除けられた葡萄は、それだけで十分な価値を持つ。あとは、その土壌の反映をしながら、どれほどその年の気候の恵みを受けたかということだけのことである。



参照:
冬模様の朝は寒い 2013-10-15 | ワイン
価格に注目して貰いたい 2013-10-16 | ワイン

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