Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

バイロイトの名歌手たち?

2016-03-11 | 
承前)楽劇「トリスタンとイゾルデ」の第二幕を流した。ここも殆ど全て初めて楽譜を見る。第一幕と同様にテムポの動きとその構造が深く関係しているようで、正直今使っている音素材からはまだまだそれが十分に読み取れていない。

ジークフリート・イェルサレムとヴァルトラウト・マイヤーが歌っている。当時最高の組み合わせであった筈で評判も良かったのだろう。しかし今回聞いてみて、なるほどそつはないのだが、指揮と合わせて折衷な面が多く、問題のテムポ変換においてもアーティキュレーションを重視するかのような態で、ギアーチェンジのぎこちなさを上手に埋め合わせているような印象があった。ダニエル・バレンボイムは指揮者として遅咲きであり、オペラを習う過程においてその当たりの誤魔化しを要領よく覚えていったのだろうか。これまたピアノ演奏に置けると同じように意外に折衷的な指揮に気が付いて驚いた。要するに業界に身を置いて長すぎるのだろう。勿論白けたようにといわれる面も相変わらずで、歌手陣も安全運転の歌唱をしている。このハイナー・ミューラーの演出はTVでも録画したが、山本耀司の衣装は良いとしても、何よりも帆の上げ下げかなにかは分からないが、あのカチカチ音は改めてどうにかならないものかと思った。あの雑音は酷い。

そのような按配で総譜を見るにつけて、その情報量がまだまだ音化されていないのにも気が付く。恐らく第三幕を終えたところでもう少し詳しく触れれると思うが、「ジークフリート」との関係においてもその創造の過程や痕跡を暗示させるほどの譜読みとなっていない。

やっとミュンヘンのオペラのティケットが入手出来た。今回の「ニュルンベルクの名歌手」新演出の初日はかなり入手困難と思っていたが、予想以上に厳しかった。なによりもファン層が少なくとも三種類以上重なっていて、通常のペトレンコ指揮の初日とは異なった客層が予想されたからである。

需要からすると、歌手ヨーナス・カウフマンのファン層が一番多いのだろうか?それからヴァークナーファン、その他ヴォルフガンク・コッホがベルカントでザックスを歌うので、これにも注目が集まっただろうか?正直個人的にはそれほど重要ではないので、なにがなんでもという意志はなかったが、初めて「マイスタージンガー」を体験するとなってはもちろん歌手陣も充実してほしい。特にザックスの名唱は欠かせない。初日にはラディオ中継がありそれも録音してみたく、フランケンユラへの旅行の予定もあるのでそれに合わせて立見席が入手できたのは良かった。これで、真面な演奏でヴァークナーの後期の全ての劇作を体験することになる。特に、「トリスタン」以降の「指輪」、「名歌手」に関しては、その創作がお互いに密接に関連影響しているところが多々あり、一挙に勉強体験することの価値は大きい。

先ほど逝去した指揮者アーノンクールの追悼記事は、四十を過ぎてからの指揮転向で、どうしても超一流の指揮者は二十代にはテクニックを修めておかなければならないとあった。実際にスポーツのようなものでそれ以降は到底無理なものなのだろう。それ故にレコーディングの形で出来る限りの完成度を求めたとするものだ。それは強ち誤りではないだろう。そしてこの指揮者の声楽ものも結構歌唱に支えられている。(続く



参照:
ギアーチェンジの円滑さ 2016-03-04 | 音
ペトレンコ教授のナクソス島 2015-10-22 | 音
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