Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

普通の日本人たちの責任

2013-05-20 | 歴史・時事
新聞に橋下大阪市長の発言についての記事が載っているので紹介しておこう。先ずは、誤りであろうと点を指摘する。この市長は、決して「天皇陛下の軍隊に、組織的に一万人もの女性や少女を前線へと連行することが必要だった」とは言っていない筈だ。これは本人の弁解を聞かないでも十分に想像できる。寧ろ「そうした組織的なものが無かった」と、証明に必要な文章などが無いことから、歪曲して認識、主張しているに過ぎない ― 推定無罪!。

しかし、組織的な慰安婦と言う形での対応が必要だと主張しているのは、そして沖縄駐留米軍への実践的なアドヴァイスとして、動かしようがない言明であって、それを訂正する心算が無いことを報じている。

そして、その背後には、日本は人種的な理由から、米国をはじめ他の諸外国がやっても問題にならないようなことで、非難されているにすぎないという国粋主義者の姿があり、それがそこに紹介される。

そこで、日本政府は、安倍首相の橋下と同様の従来からの言明を緘口令とすることで、安倍政権の国粋主義が世界中から非難の集中砲火を浴びて、人権への侵害を企てる憲法改正への逆風が吹き荒れることを抑え込もうと躍起になっているとある。また、それでも女性国会議員からわずか十一人の橋下批判の声しか集まらないとして、問題は橋本や安倍にだけにあるのではないとしている。

それに関して、編集部のコメンタールを要約する。

「一国がその歴史を測ることはどれほど難しいかを、ドイツ人は知っていて少なくとも知らなければいけないのだが、日本もそれは変わらない。それにも拘わらず日本の政治のエリートの殆どは、未だに、こうした1933年から1945年までの帝国時代の不愉快な過去を、オブラートに包みながら、狙いを定めた挑発として弄んで、その犯罪を誤魔化して相対化してきた。望むべきは、終戦の米国の原爆投下だけであったらと、最終的な犠牲者になることである。しかし、大日本帝国の軍属や役人が駐留していた朝鮮やシナやその他のアジアの諸国はそれに対して頑として譲らない。そして、そうした犯罪には自らが関わっていない罪のない普通の日本人も、自らの選んだ政治家への共同責任を負わされているのであるから、決してこうした態度を許してはならないのである。外からは助言出来ない。日本人は自らで解決していくしかないのである。」。



参照:
Japanische Last,
Abe will sich lieber nicht äußern, Carsten Germis, FAZ vom 18.5.2013
無教養な反市民的市長 2013-05-19 | 歴史・時事
一ミリでも向上するために 2013-05-04 | 文学・思想
孤立へと逃げ込む小日本 2012-09-28 | マスメディア批評
知能低下の著しい日本政府 2012-08-29 | 雑感
苔生した貴腐葡萄の苦汁 2006-10-21 | 試飲百景

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