市民活動総合情報誌『ウォロ』(2013年度までブログ掲載)

ボランティア・NPOをもう一歩深く! 大阪ボランティア協会が発行する市民活動総合情報誌です。

2007年1・2月号(通巻422号):レポートL

2007-01-10 12:48:26 | ├ レポート
「きょうと学生ボランティアセンター」から「ユースビジョン」へ
これまでも、これからも、社会を変える若き市民を育成する

永井美佳(大阪ボランティア協会)

 若者が社会的な活動に参加するためのチャンネルは年々増えてきている。その背景にはインターネットの普及、大学等における正課・正課外活動でのボランティア活動およびインターンシッププログラムの充実、大学ボランティアセンターの設置など、若者が社会的な活動にアクセスしやすい環境が整ってきたからだ。
 この時代の流れとともに設立10周年を迎えた(特)ユースビジョン(旧称:きょうと学生ボランティアセンター・京都市)は、特に学生の社会参加促進において大きな役割を果たしてきた。同団体は、阪神・淡路大震災を契機に高まった学生の社会参加の熱意を地域での活動につなげたいとの思いから96年10月に学生有志で設立された団体だ。社会づくりや社会変革を担う若き市民を育てることを活動理念に掲げ、学生を対象にしたボランティアコーディネーション事業を主に展開してきた。ここ数年は社会情勢の変化を受け事業規模を縮小していたが、設立10周年を機に団体名称と事業コンセプトを一新して活動を再スタートすることとなった。去る10月22日には「10周年記念のつどい」を京都YMCA三条本館地下ホールにて開催し、これまでの歩みをふりかえり今後の展望を関係者60人に披露した。
 今後、一般的なボランティア情報の提供・発信は、大学ボランティアセンターや地域のボランティア推進機関等に役割を委ね、情報提供以外で若者の多様なスタイルの社会活動を支援したり、社会に貢献する働き方を応援する事業を拡充させる方針(※)だ。全国の大学ボランティアセンターの情報を集約するポータルサイト「全国大学ボランティアセンター情報Web」の開設も新しい試みの一つである。これまでのノウハウの蓄積やネットワークを活かしつつ、大学ボランティアセンターに関する情報の集約・蓄積・発信をめざす。そのほか、社会起業も視野に捉え、「社会起業家をめざす若者のためのビジネスプラン・コンペティションedge」の実行委員会へも参画している。
 同団体代表の赤澤清孝さんは、「今後、若い人たちが市民セクターの担い手として活躍するためには、若い人たちと市民活動団体との接点を増やし、互いに成長する機会やしくみを創り出す必要がある。こうした思いを多くの市民活動団体と共有し、社会を変える若き市民の育成に向けて協働したい」と抱負を語る。新たなコンセプトで再スタートした(特)ユースビジョンの動きにぜひ注目したい。

*ユースビジョンが取り組む6つの事業の柱
①ユースボランティアの受け入れ体制整備支援、②全国の大学ボランティアセンター設立・運営支援、③新たな担い手育成のためのインターンシップのコーディネート、④NPO等の就職に関する情報・人材のコーディネート、⑤若手起業家育成、⑥NPO等で働く若手スタッフの分野を超えたネットワークづくり

http://www.youthvision.jp/
全国大学ボランティアセンター情報Web http://daigaku-vc.info/
「社会起業家をめざす若者のためのビジネスプラン・コンペティションedge(http://www.edgeweb.jp/)」



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