脱あしたのジョー

MTオリーブフィットネスボクシングクラブのブログ

秩序をもたらすコミュニティとは?

2024-05-04 | Weblog
先日見学の人が来ていたのだが、パンチングバックの近くにすわっていたので、若い会員の人が「自分の汗がとぶのでこっちに移動したしたほうがいいですよ」と気づかってくれた。うちのクラブにはこういう小さな気づかいができる人が多く、この小さな気づかいがジムの雰囲気をよくしていると思う。人間性もそうだが、育ちや受けていた教育が大きくかかわっているのだろうか、私はこういうふるまいをエチケットと言っているが、そこでそうするかしないかは大きな差であり、こういうふるまいができる人が多く在籍しているとそのコミュニティの質は大きくかわる、いわゆる女性や中年が安心して集える場となるのだと思う。
インマニュエル カントは「啓蒙とは何か」の中で「未熟さとは、他人の指導なしでは自分の知性を使うことができないということである。」と言っている。
私はよくそのコミュニティに知的レベルの高い人たちが一定数で存在していればその群れの秩序は正しく保たれると言っているのは、まさに道徳や倫理、自分はどう行動するかと言う基準を持つことは教育的な事柄とは無関係ではないと思っているからである。はっきり言ってうちのクラブには何々しろ的なルールらしきものは存在しない。私の個人的な意見ではそういう何々しろ的な自分で考える必要なないルール(黄金律的なものとは別)は形骸化し、よく言うあいさつしろ(特に先輩や監督には)と言うようなルールは「あいさつしろ、しないやつはダメだ」と制裁や、はぶられる対象になると言うようなゆがんだかたちで機能するので、そのコミュニティを平等に機能させることはできない。一般的に素行のわるい人間の特徴を言って、そういう人間にろくな人間がいないと言うと、みんながみんなそうじゃないと言う人がいるが、MOBにはそういうことを言う人はいない、なぜならみなさんが道徳や倫理的な事柄の基準をしっかり持っているからであり、その基準に従って自分で行動できる人たちも存在するからで、そのことがジムを正しく、健全に機能できる要因となっている。

参考文献「啓蒙とは何か」カント著 篠田 英雄訳 岩波文庫
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