ファンが悪魔をつかまえた/やなぎや けいこ・作 今井俊・絵/福音館書店/1992年
あんまり大食いなファンに、やけをおこした母親が「ファン、出かけていって、悪魔でも つかまえておいでよ。大食いのお前より、あくまのほうが よっぽど ましだよ」といわれ、ファンは悪魔をつかまるためにでかけるのですが・・・。
悪魔のところまで着く道中が楽しい。
オオワシの背中にウシ7頭をのせていく途中、次から次へとウシがオオワシに食べられ、ファンがオオワシを食べるぞと脅かすと、ファンは浜辺に振り落とされてしまいます。
ファンが悪魔が住むという火を噴くほらあながどこにあるか尋ねるのは33人。
途中コヨーテと一緒に、10年修行している行者、20年修行している行者、30年修行している行者のところへ。
やっと、悪魔をつかまえますが・・・。
冒頭の大食いとどうつながるのかと思っていると、悪魔は「コヨーテのしっぽの毛を抜いて、ふっとふくとウシにかわる」といって、夜の空に消えます。
しっぽの毛は何本もありそうですから、その後は牛肉がごちそうになったようです。
白黒の版画が昔話の世界にぴったりです。
悪魔がファンに簡単につかまえられるので、全然怖くはありません。