どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

鳥のみじい・・鹿児島、鳥好きじいさん・・福島

2022年02月26日 | 昔話(日本)

・鳥のみじい(鳥のみじい/子どもに贈る昔ばなし13 桃もぎ兄弟/小澤昔ばなし研究所/2012年初版)

 各地の昔ばなし大学再話コースで、再話されたもの。土地言葉がうまく生かされているようですが、やはりすんなりとはいかないようです。

 鹿児島版「鳥のみじい」では、屁とともに「ホーホケキョ ホーホケキョ」と鳴くもの。

 ほかの鳥のみじいでは、舌にのった小鳥をおもわず飲み込んでしまうが、ここでは、弁当を忘れたおじいさんの前で、鳥(うぐいす)がバタッとたおれたので、おじいさんが焼いて(というから焼き鳥か)食べる。

 すると屁をひろごなってきて、屁をひくと、ブッといわんで「ホーホケキョ ホーホケキョ」と鳴く。
 やがてこの鳴き声で一儲け。

 隣のじいさんが、同じことをすると、臭い屁で怒った男が、たたっちらけたという。

 「ひろごなってきて」、「たたっちらけた」は、リズムでわかるが・・・・。

 

・鳥好きじいさん(福島のむかし話/福島県国語教育研究会/日本標準/1977年)

 じいさまが呑み込むのはシジュウカラ。

 へそに出てきた羽を引っ張ると、「ツンツン カラカラ、ヒューヒューッ。」

 面白い鳴き声だからと見世物小屋につれていき、子どもらに引っぱらさせると、やっぱし、「ツンツン カラカラ、ヒューヒューッ。」と鳴きます。そうしたら大人たちもやってきて羽を引っ張り、金はいらないというじいさまに、お金をいっぱい おいていきます。

 火を借りに来た隣のじいさまも、まねをしますが、子ども、大人が羽を引っ張っても、いっこうに鳴きません。面白くないと誰も金をおいていきません。

 じいさまはシジュウカラにおまんまをあげて大事にしていましたが、隣のじいさまは、ろくに食べ物をあげず、呑み込んだでした。


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