ひょうたんめん/神沢 利子・文 赤羽 末吉・絵/偕成社/1984年
「牛方と山姥」ににていますが、山姥ならぬ”ひょうたんめん”というお化け?。鯖ではなく塩が大好きです。
種子島の昔話ですが、登場人物も”おとじろうまごじろう”と、はじめは二人かなと思った長ーい名前。
”おとじろうまごじろう”が塩を買って、さびしい山道にさしかかると、なにやら声がして「おーい、おーい、おとじろうまごじろう まて やーい。その塩 くわせろ」とひょうたんの格好をしたおばけ。
馬を食うといわれて、”おとじろうまごじろう”が、塩の入った俵をぶんなげると、ひょうたんめんは、さも うまそうにむしゃむしゃ。
それでも馬をくわせろとおいかけるひょうたんめん、にげる”おとじろうまごじろう”
馬もがぶり、ペロリンと食べてさらに”おとじろうまごじろう”をおいかけるひょうたんめん。
この、ひょうたんめん 馬を食べたりと怖いはずなのですが、どことなく憎めない存在です。
風呂に入っていたひょうたんめんですが、ふたの上に、大きな石をのせられて、釜茹で、ぐんにゃり しずかになります。
結末も、ひょうたんめんがいなくなって、村人が安心して山道を通ることができるようになり、”やあれ、やれ”です。