どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

わたしのゆたんぽ

2019年12月27日 | 絵本(日本)

    わたしのゆたんぽ/きたむら さとし/偕成社/2012年

 

 着物姿のお母さんが、ゆたんぽに お湯をいれています。

 なにかレトロな感じ。昭和の風景でしょうか。

 ゆたんぽは”わたし”のことを、すきじゃないかも。冷たい足を きらって にげだしますから。毎晩ゆたんぽと格闘。ある晩、いつにもまして おちつきがなく なかなか降参しません。

 湯たんぽが、窓を破って逃げ出しました。”わたし”の足がおいかけます。

 ネオンの輝く都会から、アフリカのジャングル、南極のペンギンを下に見ながら、まだまだにげます。

 ”わたし”の足が どんどん どんどん 伸びて伸びて おいかけます。

 とうとう、宇宙まで逃げたゆたんぽが、小さな惑星に 逃げ込んだところで、やっと ゆたんぽをつかまえ、「ゆたんぽ、どうだ、まいったか!」というと、ゆたんぽは チョポンといって 降参。

 ところが、この星の人類?が 楽しそうに 踊っているので、”わたし”も 輪に加わっていると、みんなが ゆたんぽを かかえて はしりだしました。

 ゆたんぽが 誘拐されたのです。いくら探しても、ゆたんぽは みつかりません。

 こんな 遠い遠いところで 大事な大事なゆたんぽを なくしてしまうなんて!

 

 朝になると ゆたんぽが どこかにいっているのは、よくあること。こんなことから発想されたのかも。それにしても、宇宙まで 足が伸びるというのも壮大。

 宇宙人だって、からだをあたためてくれる ゆたんぽが ほしいですよね。

 でも、ゆたんぽも なかの おゆが さめると ただの ブリキのいれもの。 ということは?