どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

ぞうのマハギリ・・インド

2017年10月18日 | 絵本(昔話・外国)


     ぞうのマハギリ/ケシャブ・シャンカール・ピライ・再話 プラク・ビスワス・絵 みやちとしこ・訳/グランまま社/2002年



 初版は1965年で、日本で発行されたのが2002年です。インドならではの昔話。

 とても大きなゾウの象マハギリは、思い丸太や結婚式では花婿を花嫁の家に運んだり、お祭りでは飾りをつけて行列の先頭にたったりしていました。

 ある村で、お祭りで旗を立てる柱を、森から運びだす仕事をマタギリにしてもらおうと、ゾウの持ち主からかりてきます。
 
 森から運んできた柱をいよいよ穴にたてることになりますが、マタハリはゾウ使いにムチで叩かれても、ナイフで首を刺されても、穴に入れません。

 苦しさで、マハギリが暴れると、村の人は、みんなちりじりに逃げ出します。

 じつは、穴の中には子ネコがいたのです。それを見たマハギリが子ネコを、長い鼻で引っ張り上げます。

 このことがあってから、マタギリは村の人達に大事にされ、こどもたちを背中にのせたりして、人気ものになります。

 力持ちでやさしいゾウの繊細さがストレートにつたわってきますし、絵もゾウの存在感が抜群です。