入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     「秋」 (30)

2015年09月23日 | 入笠牧場からの星空

 「星は昴(清少納言)」                              Photo by かんと氏

  キャンプ場からテントが消え人気も絶え、閑散とした小屋の周囲の雰囲気からはまた秋が、一段と深まったような気がする。長雨のせいなのか、気温の差があまりなかったせいなのか、今年のツタウルシの紅葉はいつになく精彩に欠け、あの激しいまでの艶やかさを見せてくれない。それでもしばらく続く好天で、季節は精一杯の取り繕いを始めたようで、少しづつ森は色彩を増やしつつあるようだ。
 面白いもので、春の新緑のころと同じように、木々の葉が色付き始めるとその樹種を当てることができるようになる。中でも山桜は遠くからでもすぐそれと分かる渋い赤色を見せ、木々の間でひと際目立っている。そうやって見れば、落葉松の葉が黄色く色付くのが例年よりか今年の秋は早い気がする。今朝は来る途中のあちこちで、道の上に落ちている山栗のイガもたくさん目にした。

 昨日は客を1名案内がてら、秋の山道を歩いた。法華道の赤坂口へ通ずる古道へと下り、山腹を巻き御所が池へ出て、さらに芝平の諏訪神社口から上ってくるもう一つの法華道を通り牧場へ帰る、という順路だった。この山道は、近年荊口に住むようになったT夫妻が整備しているということは聞いていたが、なるほど赤い標識布だけでなく、木に紐で巻き付けた木製の標識も幾か所かあり、またクマ笹を鎌で刈った跡もあって、二人のご苦労を微笑ましく感じながら帰ってきた。
 まだここに詳細を記すのは控えるが、将来鹿嶺高原へのコースに加えて二つの法華道と、もう一つの古道である石堂越えを結ぶコースでもできれば、入笠のイメージが大分変わる。伊那側は、登山者の山の性格が今よりもきっと強まるだろう。そうなれば「岩っこルート」の復活も、考えなければならない。

 今日で終わる大型連休には、ここ入笠牧場のキャンプ場や山小屋へ、そ・れ・な・りの利用者にお出でいただいた。ありがとうございました。ブログを読んで来てくれた方も増え、喜んでいます。4人家族の”巣鴨さん”からは貴重な提言もいただきました。ランチャーステーキ美味しくできましたか。気の毒をしたMさん一家、魚釣4人組、珍しい名前のFさん夫妻、100名山踏破者のいた4人組、鶴さん夫妻、氏名不詳の夫妻・・・、言葉を交わすことできなかった方々も、ぜひまたお出掛けください。そうそう、奥さんをさん付けで読んでいたチョウ保全のTさんも。
 かんとさん、素晴らしい天体写真ありがとうございました。順次掲載させていただきます。

 入笠牧場の宿泊施設及びキャンプ場の営業に関しましてはカテゴリー別の「H27年の営業」を、また天体観測に関心のある方は「入笠牧場からの星空」をご覧ください。

 
 
 

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