愛でいけるやん ６

そやねん。愛でいけるねん。
死亡事故を起こしてしまった運送会社が、トラックの後ろ側に子供の絵をラッピングした「こどもミュージアムプロジェクト」の模様を追ったドキュメント。
途中、会社紹介みたいなところがあって映画的にはダレたけど、プロジェクト自体は本当にすばらしくて、応援したくなった。
見た誰もがほほえましい気持ちになれる最強アイテム「子供の純粋さ」それがいろんな人が持っている小さな良心を引き出す。さらにペイントしておくだけ
「やってますよ！」的な押しつけがましさが少ないのもいい。
昨今の流れもあり、経済効率より社会貢献に関心があるけど「うちの会社、何やればええねん」という企業が多いと思う。そういう気持ちを集めたり形にするお手伝いをする
添乗員的な仕事をやってみたいなぁと思った。

フラッグ・デイ 父を想う日 4

おもてたんとちゃう…
名優ショーン・ペンが監督、出演でこのタイトル。 年末に心温まろうと思って行ったら、騙された！どこまでもクズな父親と、彼に振り回されながら忘れなれない娘の半生。娘への愛は嘘じゃないけれど、それ以外は全部嘘。周りの誰も相手にしてくれなくなって娘に頼る。親ガチャじゃないけれど子が気の毒すぎる。ホントに愛があるならひとりで生きろよと思う。親子ものとしても、共感できる部分は少なかったなぁ。

ケイコ 目を澄まして 5

何が目的なのか…
岸井ゆきのが聾者の女子プロボクサーを演じた実話ベースの物語。設定自体に力はあるし、ほぼセリフなしで主演する彼女の演技には見どころはあった。ただ実話ベースだからなのか物語の展開に面白みがなく、どよ〜んとしたまま。ボクシングをはじめた動機も、葛藤したり、蘇ったりするキッカケも描写が少なすぎるから、伝わってこない。セリフがないなら、他の手段を使わないと。眼力だけではちょっと厳しい。

かがみの孤城 7

染みた。
いじめで学校に行けなくなった中学生が不思議な城に辿り着いて…というSF。今の自分の立ち位置もあってだけど、お話の中ではなくてリアルに、他人事としては見られなかった。繊細で不安定なあの時期に彷徨う気持ち。自分の当時は思い出せないけれど、息子たちの気持ちは少しでも理解してやりたい。親目線で心をかき乱される物語だった。

シャイロックの子どもたち 5

古い日本人かもしれんけど。
元銀行員のキャリアを活かして、銀行を中心にいろんな人のあるあるを描く池井戸作品の映画化だ。カネの話が複雑に絡まって起こるスリリングでミステリアスな物語。でもなんかスッキリしないのはどこまで行っても生活のためのカネのために良心を売る男たちの話だからだ。阿部サダヲの怪演は見事だったが、カネに支配された人間の弱さを描くだけの物語に、あるあるはあってもエンタメの意義はないと思う。だから池井戸は…

チームジンバブエのソムリエたち 6

また一つ扉が開いた。
ドキュメントの好きなのはそれまで全く縁もゆかりもない世界にちょっとだけ触れられるところだ。南アフリカに難民として逃れたジンバブエの男４人が、なぜかジンバブエ代表としてソムリエの世界大会に参加するという話。フィクションなら作り臭がありすぎて敬遠しそうだけど、ホントの話だからしゃあない。ジンバブエの厳しすぎる環境、あまり描かれなかったが命がけの国外逃亡、そして難民が仕事を得る大変さ。ハードな現実の反対側にありそうなソムリエという洒落た仕事のギャップが面白い。でも実はソムリエも結構シビアかつ熱い世界で、歓迎するふりをしてお客さん扱いする白人たち。あまりワインに興味無いけど1本でいろんな視点に気づかせてくれるオトクな作品だった。

アバター ウェイオブウォーター 5

海編。
13年ぶりのアバター続編。青い神田うのみたいな連中が出てきたのは覚えてるけど、どんな話かはあんまり。でもそれでも問題ないかな、これは。13年のCG技術の向上を森でなく海で見せるだけだし。ダンス・ウィズ・ウルブズにSFと家族の物語を混ぜた感じ。いろんな見せ場をしっかりやるから、やたら長いし、海の民もうちょい助けてくれよ。

ラーゲリより愛を込めて 6

想定内。
シベリア抑留で周りの人たちに希望を与え続けた男の実話に基づく物語。というのは予告編、なんならチラシの裏側で充分伝わっていた。もちろんニノや安田顕らの熱演はよかったけど、展開が予想通りすぎて…。あと、国で待ってる北川景子にちっとも苦労が見えなくて。泣けたのは遺言のシーンでなく、ハガキを書けることになったシーン。悲しさより無事を知らせられる喜びに目が潤んだ。

奈落のマイホーム 6

オチが甘い？
サラリーマンパパが手に入れた念願のマイホーム！でも欠陥住宅どころではなく、ある日突然地盤が陥没し、500m下まで落下した…もう設定だけでお腹いっぱいでしょ。あとは逆タワーリング・インフェルノみたいな展開にちょっとメンバーのドラマが絡んで…もうちょい事前の前振りがあったほうがより面白かっただろうな。でも調べてみたら500mは大げさとしても、シンクホールって韓国では毎日のように起こる事象らしいのに驚いた！

THE FIRST SLAM DUNK ８

手に汗握ったもの。
ラグビーの話ばかりしているが、実は部活はバスケだった。高校1年で辞めて、バスケから離れていた時期のヒットだからなのか、スラムダンクは一切読んでない。でも、初めて見たこの映画は面白かった。インターハイでのたった1試合でこれだけ魅せるとは。原作者がこだわりを持って監督までしただけに、映像・音楽、ともに効果的。試合の中での緩急と、シュートやネットの揺れる柔らかさが印象に残る。またバスケ見ようかと思ったもの。

ブラックアダム 6

そりゃ、ロック様やもん。
ドウェイン・ジョンソン主演のDC系ヒーローお目見え映画。マーベルのアベンジャーズとゴッチャになってワケわからんし、正直どうでも良くなってるおじさんです。せっかくロック様なのに、ずっとフワフワしてるし、攻撃はビーム系ばかりで、とんだり跳ねたり。CGでいくらすごいシーン作っても今のお客さんは驚かないし。まあ、神ながらヒーローではないと自認し、ワガママ放題好き勝手やるあたりは品行方正な他の連中と違って今後面白い展開が期待できるかも。でも来年のシャザム2のほうが楽しみだなぁ。