ミアとホワイトライオン 奇跡の1300日 ６

ライオンの演技がすごい。
南アフリカで少女と生まれたてのホワイトライオンが一緒に育っていく話。
何がすごいって全くCGを使っていないリアルな撮影だということ。
はじめは猫ぐらいだった子ライオンがあっという間にでかくなり、人間なんか
軽く襲えるサイズになる。危険があるその撮影を、長い時間をかけて本当に
一緒に育てることで3年かけて実現したというすばらしさ。やはり本物のすごさがある。
物語はだいたいETとかと同じパターンだけど、本物のライオンの演技にやられた。
あんなに悲しい目をするんだ。

藁をもすがる獣たち 4

カネに振り回される人間模様。
今自分の心がカサカサなのもあるけど、誰にも共感できす
醜いものをひたすら見せつけて、これを書いた作家
そしてわざわざ映画にした監督は何をしたかったのか？
最後までしっくりこない作品だった。

あの頃 7

友だちっていいよな。
15年くらい前の大阪で、ハロプロに狂ってた（笑）兄ちゃんたちの友情物語。
登場人物のひとりが知り合いだということもあり、楽しみにしていた。
染みた。モー娘とかヲタとかは設定だけでしかなくて、オトナになっても
損得抜き(というかほとんど損ばかり）で好きなものに夢中になっている友達。
もちろんオトナだから、それぞれ環境も違うし、いろんなことが起こるけど
そんなの関係なく、好きなことを語るだけで盛り上がれる自分の居場所。
繋がりというとメリットとか人脈とか、そんなイヤラしいことばかり
出てくる中で、絶対に大事でずっと続けたいそんな仲間、あなたはいますか？

心の傷を癒やすということ6

たしかに、そうかも。
阪神淡路大震災の被災者の精神ケアをし、早くして亡くなった
医師の手記を元にしたドラマ、そして映画。
予想通りの展開だけど、心が疲れ気味な今の自分には染みるシーンがいくつも。
弱いことは、他人の苦しい気持ちがわかるからすばらしい。
世の中の人の役にたつ仕事をしているか？
そして、心の傷を癒やすのはひとりじゃないって教えてあげること
心に響くセリフがたくさんあった。

すばらしき世界 6

すばらしいって、何だっけ？
役所広司演じる元ヤクザが、13年ぶりにシャバに戻ってきた。
もう足は洗ったが、世間の冷たい風に晒され、生きにくい世の中で…という話。
西川監督の作品は師匠の是枝さん譲りで、フィクションだけど実際の社会問題をベースにさしていて、そこでドキュメントをみるような発見があるのが魅力だった。
だけど、今回のテーマ出所者と元ヤクザの生きにくさは、いろんなところで聞いていただけに
既視感があり、表現もソフトになっていて、正直物足りなかった。
シャバとか、普通の生活って、そんなに素晴らしいものと胸はって言えるだろうか？

殺意の道程 6

なんかサイズあわない…。
シチュエーションコメディというジャンルがある。
ある特殊な状況に陥った主人公が、それを知らない周りとの掛け合いの中で
できてしまうギャップからくる笑い。アンジャッシュとかのメチャ得意なヤツだ。
これはシチュエーションコメディ映画。殺人を決意した男と仲間が計画をすすめる中で
どう見てもおかしい状況を笑う作品だ。おもろいし、大好きだ。
ただ映画になると、コントだと気にならない部分の不自然さも気になるし、
回収のない伏線の張りっぱなしも雑に見えるんだよな。

花束みたいな恋をした 6

うまいタイトルかもしんない。
菅田将暉と有村架純、今をときめく2人による恋愛映画。おっさんが見るのは恥ずかしいかと思ったけど「恋をした」のは過去なのでまあええかと。20歳くらいから4年間の恋の種から枯れるまでのあるある物語。もちろん彼らみたいな美男美女でもないし、カッコよくもないけど、それぞれの観客が自分の恋の1シーンに無理矢理重ねて懐かしむ。そういう作りの恋愛カサブタほじくり映画だ。しかもやはり恋は花束。最初はキレイでもすぐ枯れてしまう。見ながらおおらかなカミさんへの感謝に包まれた（笑）

プラットフォーム 7

設定勝ち！
真ん中に穴がある刑務所のような施設。房は縦に200以上繋がり1日１度上の階から食べ物が乗った台が降りてくる。食べられるのは上階の食べ残しのみ。キープはできない。房は月に１度だけランダムに入れ替えられる。
この設定だけで充分面白い。途中目をそむけたくなるシーンも多いが、階級社会を暗示した感じや醜い人間の本性の描写など、感じ、考えさせられるポイントがとても多かった。もう少し長くしてもいいから、登る以外の階層を入れ替えられるシステムを加えたらもっと面白くなるのにと思った。カイジになってまうかもしれないけど。