仏教を楽しむ

仏教ライフを考える西原祐治のブログです

お坊さんのマナー㉚(上座(かみざ)と下座(しもざ))

2017年10月19日 | 日記
お坊さんのマナー、シリーズとしては最終項とします。

【上座(かみざ)と下座(しもざ)】

・相手との上下関係やその時の役割に応じて席順(席次)があります。
・日本間では、床(床の間)のある側を上席としますが絶対ではありません。床は本来、仏画などを壁掛けし、その尊前を香や華で荘厳するために設けられた上段の間で、違棚はそれらの仏具を納めるところでした。
床は本来、書院(経典を書写するための書斎)にあったものです。それが、一般化して座敷や客間にも設けられるようになりました。よって座敷や客間では床をもって上席とすべきではなく、上席であるゆえに床を置いたということになり、必ずしも床の前が上座ではありません。近年の日本料理店の床の間は、形式的に日本間であることを強調するたまに設えたところもあり、床の間=上座に執着したい方が良いでしょう。 

・固定観念を廃するために、日本間での上下座の標準を以下に示します。

① 尊敬すべき方が座ったところを上席とし、その対面を下とする。
② 入口から遠いほうを上席とし、入り口に近いほうを下座とする。
③ 部屋の正面を上席とする。
④ 向かって右を上席とする。
⑤床のあるほうを上席とする。

写真撮影おいて、中央にご門主が入られたん場合、左右のどちらを上座とするか。世間では、天皇は右(向かって左)、皇后は左というルールがありますが、お寺を背景として撮影るる場合は、やはりお寺の上座(かみざ)と下座(しもざ)のルールで、左(向かって右)を上座とすべきでしょう。
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