ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

「チェルノブイリ被災児マリーナさんとウラジーミル君の治療支援活動」第5回

2009-01-25 | チロ基金
 表皮水泡症という難病の患者、マリーナさんとウラジーミル君の兄弟への支援活動がついに5回目となりました。そしてこれが最後の支援になりそうです。そうなってほしいです。

(今までのこの兄弟への支援活動について詳しくはこちらをご覧ください。)

チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第1回」

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/2003/index.html


「チェルノブイリ被災児マリーナさんとウラジーミル君の治療支援活動」第1回と第2回

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/mv/index.html


ソシノ村へのビタペクト2配布活動報告についてはこちらをご覧ください。
第1回 2003年10月

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/2003/s-no1.html


第2回 2004年

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/2004/so_no2.html


チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第42回」
「チェルノブイリ被災児マリーナさんとウラジーミル君の治療支援活動」第3回

http://belapakoi.s1.xrea.com/logs/2006/002.html



「チェルノブイリ被災児マリーナさんとウラジーミル君の治療支援活動」第4回 (HP「ベラルーシの部屋 レポート」2007年4月18日過去ログ)

http://belapakoi.s1.xrea.com/x/repo/hobby_book.cgi



チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第85回」

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/6d0b01dffa1c86c798f4f248c9f113ed


 前回の支援活動で、特別に処方してもらった軟膏ですが、その後はなくなるとピンスクの薬局で調合してもらっています。
 それに効果があったのでしょう。マリーナさんとウラジーミル君の症状は激減したそうです。
 また年齢が上がったため(今年19歳と17歳になります。)症状が軽減したとも言えます。

 表皮水泡症は遺伝病で、この二人のお父さんもこの病気の患者でした。しかし、お父さんも大人になってからはほとんど発症しなくなったそうです。
 表皮水泡症は年齢とともに軽減するケースが多いそうなので、マリーナさんとウラジーミル君も大人になりつつありますから、このまま治ってしまう可能性が高いです。

 ただ、この二人から生まれる子どもには病気が遺伝する可能性が25%あります。
 この話をすると、「そんなのはいやだ。」と二人は言っていましたが、「90%の確立で遺伝する、って言われるよりずっとまし。」と話しました。
 
 今後どうなるのかは、はっきり分かりませんが、おそらく病状は出てこなくなる一方だと思います。
 また二人とももうすぐ社会人になることもあり、6年目を迎えた今回でこの二人への支援活動は一旦終了することに決まりました。
 今までご支援してくださった多くの日本人の方々にお礼申し上げます。長い間、本当にありがとうございました。

 HPやブログで直接子どもたちに会って治療支援活動をしてきたことについては、詳しくご報告してきましたが、このほかにも支援おしてきました。
2005年度(ユースキンA軟膏3個、マメ用絆創膏26枚、ビタミンE錠剤)
2006年度(ユースキンA軟膏2個、マメ用絆創膏47枚)
2007年度(マメ用絆創膏42枚)

 そして今回、SOS子ども村で再会することができましたので、肉刺専用絆創膏32枚を最後の支援として、ウラジーミル君に渡しました。

 ウラジーミル君は半年後学校を卒業します。その後は自動車の修理工になりたい、と希望しており、その方面への専門学校を受験するそうです。
 マリーナさんは昨年、高校卒業後、
「表皮水泡症で長く立つのが苦痛だから、座ってできる仕事がしたい。」
ということで、親戚が勧める鉄道の駅での切符販売員になろうと考えたのですが、就職に有利だからと、商店のレジ係になることにしました。(ベラルーシではレジは座り仕事です。) 
 そのために1年間専門学校に通わないといけないため、ソシノ村を出て、バラノビッチ市の学校に入学しました。
 もうすぐ実習が始まって、6月には卒業、就職して社会人になります。
 ・・・と思っていたのですが、突然本人が
「もう足に水泡もできなくなったし、学校の体育の先生になりたい。」
と言い出しました。
 今通っている学校のクラブ活動で、陸上部に入部して、学校で短距離走1位、学校同士の試合で代表に選ばれ走って、やはり1位。今度はブレスト市の大会に出て、1位。賞金までもらったそうです。
 ・・・一体どうなってるの?(@0@)
 生まれつき表皮水泡症の患者だったとは今ではとても思えません・・・。しかも症状は足に出ていたのに・・・。
 
 現在マリーナさんは
「受験しなおして師範学校に入学して、学校の先生になりたい。」
と希望しています。もしかすると1年後の今頃はスーパーのレジに座っているのではなく、学生に戻っているかもしれません。

 とにかくマリーナさんとウラジーミル君もとてもしっかりしていました。ちゃんと目標を持っています。
 きっと水泡症の症状もますます軽くなっていくでしょう。難病に苦しんでいた子ども時代にはもうお別れですね。

 それにしてもみんな大きくなりましたねえ。二人の妹のオーリャちゃんもすごく身長が伸びていました。支援活動を始めたのが6年前だったのですから、当然なのかもしれませんが。
 
 長い時期に渡って続いた難病患者支援でした。マリーナさんとウラジーミル君にはこのまま発症しないまま、健康な生活を送ってほしいです。
 今までこの活動を支えてくださった皆様に厚くお礼申し上げます。長い間ご支援いただきありがとうございました。

 (画像は竹の知恵の輪に挑戦するウラジーミル君です。) 
 

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